今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

王とサーカス


「満願」という小説がとにかく凄いらしいと、とある情報番組で耳にしたのはいつだろう。


結局、当の「満願」より、こちらを先に手にすることになった。


「王とサーカス」米澤 穂信著(東京創元社)


以下、感想。















いやいや、やっと読み終わった(•́ε•̀;ก)💦実際に読むために時間を使ったのは2日間。だけど、その2日間の間に2週間近くの空白が…


サスペンスなのか、ただの小説なのか、全く方向が読み取れなくて、一生懸命最後まで読んで、オチは?って感じの小説だったらどうしようと。


そんな思いがもたげてきて、全く読む気になれなくて。


報道記者がフリーになって、たまたま仕事で訪れたネパール。彼女の投宿した町カトマンズで、彼女の到来を待っていたかのように王家の死亡事件が起きる。


国民には窺い知れない王家の事情。国王を囲む晩餐会で起きた衝撃的な王族一家の殺害事件。


記者として、その真相を追うために町を駆ける主人公。


そして、彼女が取材で会った軍人が今度は死んでしまう。なぜ、彼は死なねばならなかったのか。王族一家の殺害事件の晩、王宮に居た軍人の死は何を意味するのか。


果たして、事件に関係する死なのか。


主人公はフリー記者としての第一歩を華々しく飾るチャンスを掴みかけるのだが、彼女は逡巡する。


軍人の死が王家の死亡に関わりがあるのなら、確かに彼女の記者としての可能性が広がるだろう。しかし、全く別な理由で殺されていたなら、王家の死亡と結びつけて報道することは勇み足となり、彼女の記者生命を脅かすことになる。


原因をハッキリさせない政府と真実を求める民衆との間に不穏な空気が漂いはじめ、王宮周辺は一触即発の雰囲気が高まり、外出禁止例が1日の半分を占めるようになってくる。


そうした限られた時間の中で主人公は真実を求めて、カトマンズの町を奔走する。


自分の記者生命を左右する「真実」を求めて。


正直、謎解きに入るまでは、淡々と読み進めるしかなく、面白くなかった。


実際に謎解きの一端が始まって、「あぁ、これ、ミステリーだったんだぁ〜」って感じで、そこからは1時間ちょっとで読める(•́ε•̀;ก)💦


登場人物たちを可能性から潰していけば、行き着く先が見えてくるから。謎解き部分では、伏線も拾い出して結果にたどり着くように書かれている。


でも、映画やドラマじゃないから、伏線はページ戻して探さなきゃならないし。確かに、変な事言ってんなぁとか、コレって何の事?って思った部分もあったんだけど、読書の場合、とりあえずその場はスルーでしょ?そうじゃないと先に進まないし。


そうすると伏線拾いは結構興醒めじゃん。


どっちかって言うと、2時間ドラマ風のサスペンスって感じかなぁ。WOWOWとかで数話完結のドラマで見るタイプのお話。


ドラマ的だと思った最大の理由は、犯人がタネ明かしとしてベラベラ喋ること。謎解きも主人公がベラベラ喋るし。


こういうお話、苦手。


ごめんなさいm(。>__<。)m