1つ前の日記で、一緒に観た「カティンの森」について書いたので…
「カティンの森」は、アンジェイ・ワイダ監督が自分の父親が「カティンの森」事件と同時期に起きた虐殺事件の被害者なのではないか…という現実を知らされて、作成された作品だと新聞の映画評で読んだ。
父親への「思い」を基に描き出された作品だった。
こちら韓国の気鋭、ポン・ジュノ監督の作品は「母」の思いを強烈に描き出している…
「カティンの森」事件は現実にあった事件なのに、「母なる証明」を観た後では、過去の事件にヒントを得た「創作」なんじゃないか…と思ってしまうほどにポン・ジュノ監督の描く「母」は強烈だ!!
以前、韓国であった災害のニュース映像に我が子を亡くした母親達の泣き叫ぶ姿があった…その嘆き方が日本人のそれとは明らかに違い、かなり驚かされた…
ワールドカップの韓国応援団の凄まじさ…と一緒にしてはいけないけれど、すぐ隣の国なのに、感情の表現の違いを痛烈に感じたものだ。。。
そう、あの感覚!!
あの感覚で、この映画を観たら、この作品こそ事実を基に作られたのではないかと思ってしまう…
息子可愛さで、明らかに精神的発達の遅い我が子に適切な治療を受けさせてこなかったことが、最終的にその息子に罪を犯ささせることになる…
人間って、哀しいなぁ(T_T)
そして、無実と信じて追究した結果、望みとは逆の結果に行き合い…
母親は母親であるために罪を重ねる…
あの強烈に泣き、悲しむニュース映像の中の母親が、目の前のスクリーンにも厳然と現れる!!
凄い!!
良いとか、悪いとかじゃなくて、ただ「凄い」作品だった。。。(--;)
韓国には、こんな作品を作る監督がまだまだたくさんいるんだろうなぁ〜(^_^;)
恐るべし!!