少し戯曲を読むペースが戻ってきたので、全集の次巻に挑戦。全集の順番は、彩の国シェイクスピア・シリーズの公演順なのかしら…
「シンベリン」シェイクスピア 著/松岡和子 訳(ちくま文庫・シェイクスピア全集22)
以下、感想。。。
タイトル・ロールのシンベリンはブリテン国の王様…でも、戯曲の上ではけして主人公ではないな…
まさに「裸の王様」だ。自分に取り入る者を味方と信じ、本当の忠誠心や誠意など気づきもしない
こういう人が上に立つと本当に不幸
戯曲だから最後は大団円だけど、現実はそうは行かない
シェイクスピアの戯曲はどれも(私が読んできただけの分で言ってます…汗)人間の愚かさを中心に描いてる。ちょっとした心の戸惑いに翻弄されてしまう人間の性質を面白可笑しく描いてる
これをローマ時代の金銀色とりどりの華麗な衣装を纏った役者たちが演じる。なんとも皮肉な芝居。まさに風刺劇!
ちょっと、シンベリンの息子や娘の行は面倒だなぁとは感じたけど、このくらいのヒネリが無いと楽しくもないか…
読み始めちゃうと面白いので、どんどん読めちゃうんだけど、なかなか本を開く気にならないのが、シェイクスピア作品の難しいところだなぁ…
移動中に読むのには最適か