今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

マイウェイ 12000キロの真実


観てきました!!


1月・2月は観たい映画が次々公開されていきますが、如何せん、懐寂しい主婦のため、映画館でいったい何本観られるのか…


でも、とりあえず、「マイウェイ」だけは観とかないと。。。


カン・ジェギュ監督はあの「ブラザー・フット」の監督さんだから、戦闘シーンは期待大!!


12月に試写会に先んじて、参加させてもらったフッテージ試写で、物凄いノルマンディー上陸作戦の攻防をガッチリ観てたので、正直あんなに何度も戦闘シーンがあろうとは…


ノルマンディーだけじゃないのかいっ!!って感じ(((^^;)


凄く力が入って、終映後はドッと疲れちゃった(((^^;)


お話の舞台は京城と言われた頃のソウル。


日本は既に中国とあちこちで小競り合いを始めていた…


日本軍の有力者である祖父の元に両親と引っ越してきた長谷川辰雄。


祖父の家には、召し使いとして韓国人親子がおり、その息子キム・ジュンシクはちょうど辰雄を同じ年頃。


2人共、足が早く、平和な時代であれば、マラソンの良きライバルとして育っていったことだろう。


ところが、時代は戦時。


辰雄は、日本人の「誇り」を鼻にかけ、2人の対戦はそれこそ日本×韓国の様相を呈していった。


辰雄の祖父に届けられた荷物が爆発し、介在したジュンシクの父親が疑われ、拷問を受ける。


反日本の火種が燻っていたソウルの町で行われたマラソンの代表選考会で、ジュンシクが走路妨害で失格とされ、とうとう皆の我慢が限界に達し、暴動となる。


暴動を引き起こした罪で、ジュンシクを始めとする韓国人達は、戦闘の最前線に送り込まれてしまう。


こんな理不尽な目にあってきた彼らが、日本を嫌うのは仕方ないと思った。


そして、さらに戦地で将校となった辰雄に出会うジュンシク…


ここから、12000キロに及ぶ運命の道を行く。


反目し合っていた辰雄とジュンシクは戦地を転じていく中で、互いの存在を認めるようになっていく。


戦地での狂気に自らも踊らされていたことに気づいた辰雄の心の変化が丁寧に描かれていく。


戦地でも走ることを忘れないジュンシクの姿から何事にもぶれない彼の信念が強く描かれていく。


ノルマンディーで彼らの長い旅は終わる。


カン・ジェギュ監督の遠くまで見通すような視点がノルマンディーの連合軍を映し出した時、ここにいる全ての兵士達にそれぞれのドラマがあるんだとず〜んと心を打つ。


人間ドラマとしても見応えはあるけど、合わせて戦闘シーンの重量感は他の映画を圧倒する。


韓国の映画監督は寡作だけど、その分充実感が凄いです。