今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

アニマル・キングダム


「野性の王国」かと思ってた映画の原題(笑)


英語独特の意味合いでもあるんでしょうか…それこそ、やりたい放題な犯罪一家を舞台にしたお話…


ある日、薬物の過剰摂取で母親が急逝した。


母1人子1人で育った17歳の少年は、母親の送り方すら知らない。


彼は、生前の母が敢えて疎遠にしていた祖母に助けを求める。


少年が頼った祖母の家には、母の兄弟が4人…


彼らは、強盗を生業とした犯罪一家で、確たる証拠を得られない警察の特殊班にあからさまな監視を受け、日に日に緊張感の高まる毎日を送っていた。


少年は、突然の環境の変化にもさしたる表情の変化を見せない。


恐ろしいほどの無表情で新しい生活に身を置く少年に違和感を感じるのは私だけ?


4人の叔父達は、射殺も辞さない警察によって、少しずつ追い詰められていき、1番冷静に状況を把握し、少年に普通のしつけもしてくれた叔父が射殺されたことでいよいよ「王国」の最後が見えてくる。


少年は、警察側に身を委ね、彼らの犯罪の証人となる道を選ぶのだが、1人の叔父に恋人を殺されてしまう。


こんな状況になっても、少年は無表情を貫く。


警察に拘束され、裁判で争うことになった叔父の罪を証言するはずだった少年は、裁判当日証言を翻し、2人の叔父を無罪にする。


少年の望みはなんだったのか…


裁判所から移送される車の中で、特殊部隊の隊員から銃を向けられても、少年は表情1つ変えない。


犯罪一家とは距離を置いて育ったにもかかわらず、犯罪一家を形成する叔父達の方がよほど怯えている。


2人の叔父が無罪放免になって、少年は祖母の家を訪ねる。


ここら辺りで、少年の無表情にはほとほと嫌気がさしてくる。


愛する恋人を殺されたにもかかわらず、殺した叔父の無罪放免の手助けをする…


彼の描いた結末は呆気ないほど簡単に訪れる。


そうか…


このために、彼は多くの大人達を欺いたのか…


実は、私も彼の無表情に欺かれてたのか…


きっとそうだな…


しかしまぁ、少年の無表情ぶりに少々イライラが募ってくるのも正直なところ。


そういう点では疲れる映画だったな…(((^^;)