世界で1番危険な通り「ルート・アイリッシュ」
要人警護などの任務をおびるのは、今や軍だけでなく、傭兵達も…
軍事産業が、物資だけでなく、人的対応もするようになり、報酬の高さを理由にイラクへ赴く傭兵達も後を立たない。
そんな危険地帯で、兄弟のように育った親友を失った男。
自らもその危険地帯で、任務を遂行する傭兵で、亡くなった親友は彼の誘いにのって、イラクに赴いた。
休暇で母国に帰っている最中に狙撃された親友。
果たして、彼は警護する要人を狙ったテロに巻き込まれたのか…
留守電に何度も残された親友のメッセージ。
葬式の後、人伝に渡された包み紙…
中味は携帯電話。
そこには、親友が巻き込まれたのではなく、ある意図を持って、標的にされたと推察出来る「証拠」が録画されていた。
1人で闘うには、大きすぎる相手…
証拠を暴力で奪われた彼がとった最後の手段と自らへの仕打ち…
「復讐の連鎖」は国家間レベルだけでなく、様々な感情に左右されながら、個人のレベルでも繰り返されていく。
「戦争」が「日常」にあることの恐ろしさ、虚しさ、哀しさ…
正直、気合いを入れて観ないと打ちのめされる。
ヘビーで、ずっしりと重く、後味の悪い映画だ。
でも、だからと言って、悪い映画って訳じゃない。
ケン・ローチ監督の作品は社会派映画と言われているそうだけど、なにしろ私ったら、前作「エリックを探して」が初鑑賞だったので、あの洒落たユーモアのセンスを持つ人が、こんな映画も作るのかと…
録画した「麦の穂を揺らす風」をちゃんと見なきゃ(((^^;)