とうとう「その6」ですよ、全く〜(^◇^;)
前回までで、とりあえず、第18話の途中まで…
自分が生きる理由の全てであるウンサンを手放さざるを得なかったタン。
失意のどん底にあるタンの元へ一大決心をして舞い戻ったウンサン。
その2人が出会うまで…が前回!!
特に熱い涙も無かったこのシーンが私は一番好きだ。
自分の生きる理由を取り戻したタンの安堵が強く出ている。
やっぱり、女が大人にならなければ、ダメなのね…(^-^;)
タンの側に戻る言い訳としていた期末試験が終わる。
ウンサンは、海辺の町と友人の家とを行き来しながら、タンの側に居続ける。
ウンサンの帰還を知ったヨンドは、彼女との約束を果たすために強引に連れ出し、ククス(クックス…正式名は分からん…韓国のうどんみたいなのかな…)を食べながら、決別を宣言する。
タンの元に戻ったウンサンを彼なりに見送るということだ。
友人として生きることもない、もう言葉を交わすことも止めようと…
極端な選択だけど、ウンサンの強い決意を彼なりに応援する道を選んだんだなぁ…なんと、潔く男らしいのだ。こんなに格好良く生きられる人なのに、なんであぁも人を攻撃するのか…
ウンサンとの出会いが彼を本来の姿に戻したということなのか…
ウンサンの帰還で息を吹き返したタンは、冷静さを取り戻し、兄に向けた数々の非礼を詫びる。
その日は奇遇にもタンの18歳の誕生日であり、タンを手懐けようとする鬼アボジの策略で本人の意思などお構いなしに盛大な誕生パーティが準備されていた。
その事実を知らされたタンは決意を秘めた視線を兄に送り、出席する旨を伝えて席を立つ。
その後ろ姿にかけられた「誕生日、おめでとう」という兄の素っ気ない言葉にどれほどタンは勇気づけられただろう。
おそらく、1度としてかけられたことのない言葉。
少しずつ兄との関係が動き出していく…
そして、正装して誕生パーティへ向かうタンの横には真っ赤なドレスに身を包んだウンサンが…
「ツラくても真っ直ぐ進もう」
しっかりと手を取り合って、多くの記者や親戚縁者の中を進む2人。
「僕の彼女です」とウンサンを紹介するタン。
かろうじて、記者たちの前では自分を押さえていた鬼アボジも3人だけになるといつにも増して辛辣だ。
父が用意した道は、タンにとってなんの魅力もなければ、意味もない。それよりも自分にはウンサンが大事だと言うタン。
ウンサンを得た今となっては、父の恫喝も世間の目も何も怖くはないのだと言うタン。
アボジは、堂々と自らの思いを表明する息子に返す言葉もなくなってしまい、最後は定番の「勝手にしろ」宣言。
自分の立場からして素直に認めることが出来ないアボジの限りなく脅しに近い許しを得て、2人はタンの母がアボジの元から逃げ出して隠れている部屋に行き、本当の誕生パーティを始める。
こうして、タンとウンサンは、兄の力を借りて、以前の「日常」に戻っていく。
第19話は、苦しんで苦しんで決意した2人が意外にあっさりと「アボジ」という敷居を飛び越えた後のまさに高校生らしい日常に立ち戻った姿が多く見られ、微笑ましいエピソードが満載だった。
正式に交際を申し込みにウンサンの母親のところに挨拶に行くタン。
期末試験の結果に戦々恐々とするタン。
他校の男子生徒と部活の打ち合わせをするウンサンにやきもちをやくタン。
ウンサンが舞い戻ったことで、これまでの苦悩の代償のような穏やかな「日常」
少しずつ普通の高校生としての時間を取り戻していくタン。
でも…
なにか一大事が起きれば、結局彼は「相続者」としての立場に引き戻される宿命なのだ…
そして、その一大事は瞬く間に彼を厳しい場所に追いつめることになる。
幸せな時間は長くは続かない…
皆が家を出て、1人になったアボジ。息子が2人もいながら、2人ともきちんと愛してやれなかったことにいまさらながら悔やむアボジが昏倒する…
病院のベッドで明日をもしれぬ眠りにつくアボジ…
父の昏倒は、即、帝国グループの今後に暗雲を呼び込む。それまで、戸籍上の妻の座だけを頼りにグループの中で静観を決め込んでいた帝国高校理事長(タンの戸籍上の母)が、自らトップに立つために立ち上がる。
対抗する兄ウォン。
そして、兄の側につくタン。
ウンサンに事情を伝える暇もなく機上の人となり、会社の為に奔走するタン。
タンの不在はウンサンに寂しさを与えるが、彼女を取り巻く「相続者たち」の現実に目を向ける冷静さも与えることになる。
人も羨むほどの「相続者たち」が、実は自分とさほど違わない悩みを抱え、必死に生きていたことを知るウンサン。
無我夢中で海外の株主たちと交渉を重ねるタンにも、そんな思いをしたことがあるのかと…
それなりの成果を得て帰国したタンを迎えたのは、依然ベッドで眠り続ける父、そして、へこたれたタンには優しく接するウンサン…
ウンサンの励ましで疲れを癒そうとするタンは、手を握ってほしいと頼む。ウンサンは、強くタンの手を握り返す…強い心で!!
高校生には荷が重い「仕事」を必死でこなしていくタン。
タンは自分の王冠として何を選ぶのか…アメリカでの留学時代に書いたエッセイが返却されてくる。
金、名誉、愛…
タンはもう既に決まってる。彼の王冠は、愛…
ウンサンへの愛
母への愛
兄への愛
父への愛…
彼の人生の選択に「愛」は大きな要素となっていた。
兄の王冠は…兄は自分が手に入れる王冠の為に愛を手放し、望んだ地位に就いた。
そして、孤独な道へと突き進んだ。
でも、兄は1つ、大切なことを学んだ。自分には愛してくれる味方がいることを。
自分の側で経営を学び、支えとなるようタンに命令する兄。「他の夢は見るな」という強い口調で、タンに伝える兄。
兄の孤独を理解する弟。
ずっと願ってきた兄との和解。
それはタンが「愛」を選び取ったことで手に入れた物。
まだ10代の若いタンとウンサン…
彼らのまわりの全ての人が笑顔になれる時など来ないかもしれない。それでも、彼らは希望を失わず、前を向く。
何度背を向けても、
何度跪いても、
何度涙を流しても、
同じ数だけ立ち上がれば良い、
同じ数だけ抱き締めれば良い…
そうやって、諦めずに前に進むこと。
2人が並んで歩く姿でラスト!!!
タイトルの意味が分かるのは最後の最後、最終話でした。
単なる「相続者たち」の恋愛物語だと思ってたら、最後は相続者としてどう生きるのかって大きな話で…
だから、どうしても、第18話・19話・最終話と駆け足感が否めない。
「相続者たち」の生き方を描いて締めるのなら、兄ウォンの恋愛の始末と婚約者との契約というか合意に至るまでのやりとり、ヨンドの父の事件と失踪した母との解決など、まだまだ並行して描いてほしいエピソードがあった。
結局、端折った感じで進んだから、ウォンの描き方がね…あと、数話あれば…
ウォンが会社の為に自らを犠牲にして婚約者との結婚を取ったと受け止められかねない描き方になったのは残念だ。丁寧に描けば違う形が見えてきたのに…
端から、ウォンは頂点に立って、父を見返し、自分の「国」を作ることが夢だった。
そのためにヒョンジュではダメなことを誰よりも知っていたのは当のウォンに他ならない。
だから、傷が浅いうちにウォンから去ろうと心に線を引いていたヒョンジュを無理矢理自分の元に置いていたのはウォンだ。
明日何をしたいか考えろ、小さな言い訳を用意しろと言ってウンサンに伝え、彼女を救ったウォンだけど、彼は自分にもその言葉を使い、遠い先のことでなく、明日の言い訳のためにヒョンジュとの時間を使ったのだ。
結局、ヒョンジュは別れの時がずるずる先延ばしにされ、ウォンを見限ることが出来ない彼女自身も決断を避けていたことで、互いに傷を残すことになった。
ウォンは得たい物を手にした当然の代償を払ったまでだ。タンだって、それが分かるから、思い人とは別の人との結婚に驚きはしても、それを責めたりはしない。
ある意味、タンは次男で婚外子だった為に自分の王冠を家族以外の世界で選ぶことが出来た。
そして、自分の王冠に相応しい女性に出会ったことで、強い決意を持って前進できた。
彼は幸せな人なんだ。
彼に最高の幸せを教えたのが、彼の住む世界と対極の世界で生きる娘だったことが大人たちを慌てさせただけだったんだ。
長々と綴ってきた「相続者たち」の感想もこれにて終了。
DVDできちんとした日本語字幕で再度見るのが楽しみです。