『風に舞い上がるビニールシート』森絵都(文春文庫)
森絵都作品を読んだのは初めて(^^;)))
では、感想。。。
短編小説を6編…
表題作が全体の1/3くらいの分量。
ちょっとした空き時間に読むには分量も作品の質もちょうど良い感じ。。。
肩肘張らずにサラッと読める良質の作品集だと…
ずっとヤングアダルトに分類される小説を書いてきた著者だから、過不足なく程々に品が良く、程々に読ませる小説を書く人なんだなぁとの印象。
作品それぞれについても、似たような印象を受けた。
多分、ヘビーじゃない分、何冊読んでも印象強く記憶に残る小説ではないんじゃないかと…
例えば、そろそろ映画が公開される「沈まぬ太陽」や「さまよう刃」のように読んでからだいぶ時間が経ってるにもかかわらず、スラスラと話の展開が口をついて出るような…
そんな、ずっしりと心を掴む話は1編も無かった。
まぁ、それは、小説自体の中味の違いと読み手の好みにもよるんだろうけど…
サラリと読める品の良い小説としては、瀬尾まい子さんの小説が思い出されるけど、彼女の小説は時間がたった今でも、パーッと読んだ場面が見てきたように甦る。
残念ながら、森さんのこの小説には、そんな印象がまるで無い。
本当に、これは好みの「問題」なんだろうなぁ〜(^-^;