今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

試写会「BOX 袴田事件…」

「BOX 袴田事件 命とは」


タイトルを見ただけで、問題提起された内容の映画だってことは十分に分かるけど…


正直、お金を払って観に行こうと思えるか…は自信がない。。。


だから、試写会の申込みをこの映画に関してはかなり本気で対処しました!!


そしたら、お陰様で…


試写会の招待葉書にもちゃんと目を通してたハズなのに…


会場に着いてから、それが「完成披露試写会」だと知る(^_^;)


高橋伴明監督と主演の2人(萩原聖人新井浩文)


更に、袴田死刑囚の実姉、袴田裁判で死刑を宣告した裁判官の熊本さん、そして、袴田死刑囚のように冤罪で闘ってきた免田栄さん本人が登壇…


ちょっと、心構えのなかった私には、挨拶に立つ関係者の方には申し訳ないけど、気持ちが重くなった。。。


更に映画を観て、袴田さんの再審請求は未だ実っておらず、道半ばだと知った。。。


警察の持ち出した「証拠」に対して、これだけの反証が出ているにもかかわらず…


映画は、「反証」についても丁寧に追っている。


ただ、舞台で挨拶されたかつての冤罪事件の主人公たる免田さんが、背筋をピンと伸ばし、力強い声で発言された姿を見て…


袴田さんは厳しい状況にあるのだろうな…と想像できた。


袴田さんは、長期間にわたる緊張状態から、精神的に不安定な状態になってしまっていると…映画の終盤で、袴田さんの厳しい精神状態を知った。


免田栄さんは、支援の力も大きかっただろうけど、本人の精神力が保てる限界点を越える前に事態が動いたのだろう。


免田栄さんの24年という歳月も気の遠くなるような期間だけれど、袴田さんはすでに40年を越えた。。。


もうすでに限界点を越えてしまったのだ…本人が厳しい状況にあるというのは、さらに事態を複雑にするんだろう。


まだ現在進行中の問題について、映画化に踏みきった関係者の勇気に、ただただ頭が下がる。


この映画を仕事として引き受けた監督や俳優陣にも…


例えば、地元の公会堂で支援者達の決起集会に流される映像ではなく、映画という「作品」にして、広く訴える…


更に、この作品はモントリオール映画祭にも正式に出品が決まったそうだ…


おくりびと」や「ビヨンの妻」を見出だした映画祭に…


同じ目で、日本という国をどう感じるだろう。。。


アクション大作や娯楽大作に慣れ親しんだ私には、大変ヘビーで、なんとも言えない映画だった。。。


確かに試写会だったからこそ、見たのかもしれない…


関係者の皆さんに希望の明日が必ずや訪れることを…