今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

君のためなら千回でも(DVD)


原作を読み、とてもヘビーなお話だけれど、非常に感銘を受けた…というか、考えさせられた内容で、強く印象に残っていた。


映画化されると聞き、観たいと思ったけど、家庭の主婦はいろいろと都合をつけるのが難しいことがあるわけで…(((^^;)


TSUTAYAで「発掘良品」コーナーに鎮座してましたが、まだ公開して何年も経ってるわけじゃないんだから、「発掘」って何よ!!って思いましたが。。。


主人公アミールの子供時代、アフガニスタンのカブールの街の美しさは世界に誇れるものだったという…


伝統行事の「凧上げ」の時には街をあげて、大人も子供も大騒ぎ!!


映画の冒頭は、活気溢れるカブールの街の姿。平和な大空に舞うたくさんの凧…


凧上げ大会の後、アミールの凧を追いかけたハッサン…


アミールの家で召使いとして働く父の元、主からはアミールの兄弟のように暖かく育てられる…


同じアフガニスタンの国民であっても、民族によっての差別が歴然と存在し、ハッサンは被差別側の民族に属し、彼が暖かく扱われていることに不満を抱く、全くの第三者がいる。


ハッサンは、アミールのために「千回でも」と言って、凧を追い、罠に落ちる。


アミールは自分のせいで罠に落ちた。苦しんでいるハッサンに見てみぬふりをした。その後ろめたさからハッサンに辛く当たるアミール…


ハッサンと心が行き違ったまま、アフガニスタンの国情の変化で出国を余儀なくされるアミール…


その後、ハッサンへの贖罪の気持ちを持ち続けながら、アメリカで暮らすアミール。


そして…


ハッサンがアミールからの酷い仕打ちにもその信頼を無くすことなく、持ち続けていたことを知ったアミール。


その頃、すでにハッサンはこの世にはなく、その1人息子を国情厳しいアフガニスタンから救い出す決意をして、旅立つ…


30年ぶりに訪ねた祖国に昔の姿はなく、決死の覚悟で、ハッサンの息子・ソーラブをアメリカに救い出す…


アミールの何年にも及ぶ贖罪の旅…


原作の醸し出す空気を完璧に映像に乗せている。


読んでから、見るか…見てから、読むか…


そんなの簡単に飛び越すくらい両者に隔たりが無い…


命からがら、アフガニスタンから出国してきたソーラブだけれど、笑顔を取り戻すにはまだまだ時間がかかるだろう。


祖国の混乱も簡単には納まらないだろう。


けれど、ラストの凧上げのシーンで、アミールが最初からやり直すためにこれからの時を費やしていくのだろうと観ている側にしっかり伝わってくる…


良い映画でした!!


ホント、良い映画でした!!