映画サービスデーなので、映画をハシゴじゃなく、2本立てしてみました♪「密告・者」の後は本作!!
いやいや、主人公が、病気の母親と小さな弟と妹を支えながら、必死で生きていく様は、毎日好き勝手に生きる我が家の子供たちの「幸せ」を浮き彫りにする…
アメリカという国は広大で、ただ華やかな姿ばかりが我々の目を引くけれど、実際には、日々の暮らしも儘ならない中で、必死に明日への希望を見つけ出そうとしてる人々が溢れている。
現代はアメリカだけに限られたことではないけど…
薄曇りの空が街を覆い、そこの空気までが濁っているかのような印象を与える映像。
村に伝わる「掟」を、その優しさゆえに守り続けることが出来なかった父親は、せっかく認められた「保釈の身」を失踪することで、自分だけでなく、妻や子供の身の置き場さえ失わせることになる。
失踪した父親を見つけ出すか、父親が確かに死んだという証拠を見つけ出すか…
妻や子供が住まいを失わず、村に暮らし続けるにはどちらを見つけ出さなければならない。
病気で身動きの出来ない母親に代わり、17歳の長女が、「掟」の元に結束する村の人々に父親の失踪の「真実」を尋ね歩く。
彼女の行動が人々に波紋を起こし、村の人々から距離を置いて、タフに生きてきた父親の兄の心まで動かしていく…
そして、村の人々は「掟」の名の元に、娘に対して、制裁を加えていく。
結局、ただの噂に危険を感じた人々が彼女を解き放つ…ただし、ある事件を共有することで…
彼女は、父親の「死」を受け止め、口をつぐむことで、村で生き続ける道を選びとる。
犯人追及の道を捨て、「掟」に縛られた村での生活を選んだのは、そこが彼女たちの「home」だからなのか…
きっと、彼女は母親や弟妹の命を守るために「掟」に取り込まれていくだろう。
世の中は、綺麗事ばかりじゃない…1番大事な物を守るために選んだ道を彼女は将来後悔することがあるんだろうか…
結局、大事な家族を守るために全てを呑み込むことが出来なかった父親に比べたら、彼女の生きざまはある意味「あっぱれ」!!
ラストに、家を手離すことなく、当座の金も手に入れた彼女たち…
みな、穏やかな顔でエンディングを迎えるが、その先にあるだろう彼女の厳しい暮らしが想像でき、私にはなんとも救われない気持ちになった。
ハリウッドは若き才能溢れる女優が次々登場してくるなぁ〜。素晴らしい。