良かった(^-^)v
白人家庭で「ヘルプ」と呼ばれる黒人メイド…
彼女達のプロフェッショナルな仕事と真心を広く伝えるために書かれた原作を元に、描かれている。
特権意識にすっかり虜にされた白人の雇い主の女性達は、少々の反乱には負けない。
けれど、それは、堂々とした誠意ある姿勢ではなくて、小さなプライドを守るための姑息な手段での対抗…
メイド達は、そうした圧力に胸をはって、「NO」といい、自分達の現状を訴えていく…
そうした彼女達の姿勢は、小さな小さな波を起こし、心ある人々に伝わっていく…
白人と黒人という両極に立つのではなく、1人の人間として、彼女達の「プロフェッショナル」な姿勢を受け入れていく人々が増えていく。
黒人にとって、厳しい時代であっても、ちゃんと見抜ける人には見抜けるんだ。
メイド達の「思い」を1冊の本に書き上げたのは、白人女性だ。
忙しい母親に代わって、親同然に育ててくれたメイドのコンスタンティンへの思い。
娘の心を踏みつけるようなコンスタンティンへの仕打ちをした母親への思い。
様々な葛藤の中で、彼女は1人ペンを執る。
そして、彼女の誠実な訴えを聞きながらも、自らの立場を考えると話をすることさえ危険を感じていたメイド・エイブリー。
しかし、彼女も立ち上がる。友人のメイドへの非情な扱いを契機として。
かなり尺の長い映画でありながら、けしてだらけることなく、エンドクレジットの最後まで席を立たずにいられたのは、何の武器も無い黒人女性達の誇りある静かな戦いに心が震えたから…
お涙頂戴でもなく、淡々と描かれた彼女達の戦いが、ホントに素晴らしい。
ある歴史の一幕を見る…そんな映画だ。