今年のアメリカでのアカデミー賞で「ヒューゴ…」と真っ向勝負して、栄冠を勝ち取った作品。
まず、様々な色使いやコンピューターを駆使して作られる映画が氾濫する現代にあって、モノクロのサイレント映画を作る「勇気」に頭が下がる…
途中、セリフが字幕になり、黒い背景に浮かぶ様は、現代の映画を見てるとは思えない感覚になる。
そういう面白さ…つまりは、内容的な面白さではなく、技術的な面白さには十分な楽しみが盛り込まれてる。
内容的にどうかと言われれば…
「ヒューゴ」とのアカデミー賞対決の時…
「ヒューゴ」はCGなどの撮影技術ばかりが評価され、作品賞以外のノミネートは技術部門に限られていたことから、出演者がノミネートされていないので、作品賞は厳しいと言われていた。
結果は予想された通りであったので、「アーティスト」未見の私は、この稀にみるモノクロ映画への期待はかなり高まっていた…
で…
観た感想は…
正直に言えば、モノクロ映画という形に目をひかれ、サイレント映画という形に目をひかれ…
内容より、その表現手段に目をひかれるだけで、どうなんだろうって感じだった。
内容的に「おぉ〜」って思ったのは、ペットの犬の賢さとラストシーンのタップダンス!!
名画座で旧き良き時代の映画を観た感じの印象は拭えない。
多分、CGなど映像処理技術に左右される現代の映画への警鐘として、この「アーティスト」の評価が上がったのではないか…と。
けして、悪い映画ではないし、十分に楽しめるけど、なんか物足りない!!
普通のサイレント映画を観てる…っていう感覚から抜けられないんだなぁ…
なんだろう。
世間的に評価が高いので、ちょっと私の感触が違うんだけど…(((^^;)