評判が良いのです。「チキンとプラム」!!
変なタイトルですが、妙に評判が良いので、急に観に行く気になりました(^_^;)
なんでも、監督さんはアニメ映画の監督さん(^-^*)
あぁ、だからなのねぇ〜…「勇者ヨシヒコ」かと思うような、アニメの挿入があったり(^-^;
まぁ、確かに緻密さや完成度からしたら、「ヨシヒコ」の比ではないほどのもんだけど…
実写の映画で突然アニメが挿入されるのは、テンポが違うから、ある程度練れてないとマイナス・ポイントになっちゃうよ!!
その点、この映画は全然マイナスになってない…むしろ、不思議な映画の印象になって、プラスかも(^_-)
そして…
なぜか、やたらと眠くて、気づくと寝落ちを何度か繰り返してしまって…(x_x)
正直、前半部分はあんまり覚えてない(>.<)
こっくりして、気づく度にしっかり目を開けて、スクリーンに向かうんだけど、ハッと気づくと寝落ち…
私がどうかしちゃったのか、映画が面白くなかったのか、…(^_^;
ところが…
主人公のロマンスのお話が中心になった後半、俄然引き込まれちゃった!!
最終的には、オープニングのシーンに繋がっていく主人公とその恋人の来し方。
愛し合う2人だったけれど、彼の音楽家という仕事に将来の不安を感じた彼女の父親は、2人の交際を認めようとしない…
それまで、父親に頼りきって、生きてきた彼女は、父親の願いを拒みきれずに彼との別れを選択する。
彼女と別れた主人公は、その悲しさに耐えるために音楽に没頭していく。そして、彼は一流のバイオリニストとしての名声を得る。
彼が、音楽の世界で成功を修めている頃、彼女は父親が認めた男と結婚し、子供にも恵まれ、幸せな生活を送っていた。
それぞれの生活が短時間で交互に描かれ、しかも、セリフが全く無い。
そうして、彼も彼女も髪に白髪が目立ち始めた頃、偶然同じ街角に立つ。
彼女の名前を言って、呼び止める主人公だが、彼女は全く覚えが無いという。
主人公は、そんな彼女にわずかに微笑んで、人違いだったと告げて、立ち去る。
ここからが切ない…
主人公のことを一切振り返らずに角を曲がった彼女は、それまで堪えていた物を一気に吐き出したかのように滂沱の涙を流す。
彼女は一目見て、彼のことが分かったのね…
でも、いまさら、名乗れなかったのね…それほど愛した人だったのね…
心根の優しい人は、こうして、自分の思いに蓋をしてしまって、後でツラく苦しい思いに悩まされるのよね…
後半の時の移り変わりの見せ方は、テンポもあるし、ムダは無いし、あの部分だけでも観た価値あるなぁと思わせる映画だった。
アニメの監督としても、成功を修め、こうした長編も撮れるとは、才能豊かな監督。次回作が待たれるわ(^_^)v