今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

高地戦


かなり前からチラシは貰ってたんだけど、いつ公開するか知ってたし、でも、なかなか出かける都合がつかなくて、劇場では観られないかもって諦めてた…


ところが、急遽観に行けることにことになって(^_-)


やっぱり戦争映画なので、いくら韓国映画とはいえ、おじさん率高い劇場でございました(^_^;


停滞感が強く、泥沼化した戦争という認識のあった朝鮮戦争のある一面を画いた作品。


監督はチャン・フン氏。「映画は映画だ」「義兄弟」の監督さんだ。どっちも見てるけど、私的には「映画は映画だ」の方がお気に入り(^_^)v


戦場でのシーンは、大量の人海戦術による撮影になるから、やっぱりお金かかってるかどうかは、映画の出来不出来と合わせて大きな問題…


その点、「高地戦」は十分だったと思う。


物語の舞台は、過酷な戦争の中でも特に「地獄」のような北朝鮮と韓国との境界線の「高地」の奪取を賭けた戦いの場。


韓国の最前線の舞台は、アメリカ軍から「ワニ中隊」と称される部隊で、その意味が私には分からなかったけど、映画で最後の戦いに赴く兵士達に中隊長が、なぜ「ワニ」なのか、語りかける。


そして、「ワニ」だからこそ、戦いきって、生き残ろうとの呼びかけに兵士達は、帰らずの道を突き進む。


世間に広く知られる朝鮮戦争とは、また別な一面を語る映画だった。


韓国軍の中でも「ワニ中隊」の名で知られていた最前線の部隊に、ある特命を帯びた兵士が配属される。


最前線から送られる家族への手紙の中に北朝鮮側兵士の手紙が紛れ込んでいた。最前線に内通者がいるのではないかと不審を抱いた軍本部が諜報部の兵士を送り込んだのだ。


最前線の兵士達は、日常的に繰り返される戦闘の緊張感で、身も心も極限まで疲弊し、後方支援が主要な任務である諜報部の兵士には、彼らへの理解が及ばない。


そんな日々の中で、少しずつ歩み寄りながら、「ワニ中隊」の兵士達の強い信頼感で結びついた関係を知るようになる。


数々の戦闘を重ね、軍を挙げての最後の戦いに向かうのだが、現場を分かっていない、中隊長の判断ミスで、大きな犠牲を払うことになる。


ここで、多くの仲間を失うが、直後に協議開始以降2年もの間ずっと停滞したままだった「停戦合意」が締結される。


あと少し持ちこたえれば…との思いと戦闘終結の安堵感と。


兵士達には、一時安息の時間が訪れる。


ところが、「停戦」開始の時間まで12時間あることが判明し、「停戦」開始のタイミングで、いかに占領地を増やしておけるかが、停戦後の発言力に影響すると考えた軍本部は、最前線の兵士達に再度の徹底的な戦闘を指示する。


1度矛を収め、守りに入った人間が再び戦いに立ち上がるのがいかに難しいか…そこで、年若い臨時の中隊長が「ワニ中隊」の呼称について、兵士達に語りかけ、その志気を高める。


実は、この12時間の戦闘が、それまで以上に過酷で悲惨な戦いであったが、この事実はあまり知られていないのだという。


戦争終結後、年数が経ち、当時を知る人々が語り始めたのか…


実は朝鮮戦争というのは終結はしていないんだよね…あくまで「停戦合意」に基づいて、停戦してるんだよね…そういう緊張感が国のどこかにあるだろうな。


俳優陣も熱演で、特に年若い臨時の中隊長を演じた役者さんは、ベテランの脇役俳優さん(よくお見かけする人達…)や主演のシン・ハギュン氏やコ・ス氏を相手に堂々とした演技…これから、何本か映画の出演が待機してるようなので、楽しみだ。


頑張って、観に行って良かったな(*^_^*)