今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

グランドマスター


6月1日サービスデーに4本ハシゴという愚行を敢行し、最後、眠い目をこすりながら、ナイトショーで鑑賞!!


格闘するシーンは闘いというより、美しい映像美って感じだという感想は耳にしていたけど、私は私なりに予告編を観て感じてたことが…


ドラゴンボールじゃないけど、中国武術版「天下一武道会」の実写映画的に捕らえていたのだ。


だから、ず〜っと闘いっぱなしの興奮しっぱなしの映画なんだと思ってたのだ(^_^;


その上で、闘いの描写が美しいのだと…


これが完全に誤解だと気づくのに、そんなに時間はいりませんでした(゜o゜;)


いわゆる、中国武術の近代史というか、イップマンを中心とする近現代の中国武術の有り様を美しい闘いのシーンを交えて語るという映画だった…(・_・;)


あはははは


でも、確かに冒頭のイップマンが大勢の刺客に囲まれて闘うシーンなど、そりゃあ、美しかった!!


もちろん、闘いだから、美しさにだけこだわったものではなく、まぁカッコいいのだわ。そこに、水しぶき、筋肉の動きなど更に細かい描写で補足し、単なるカンフー映画ではないですね。


ただ、これをどう観るかは…


おそらく、人によってずいぶんと印象に違いがあるじゃないのかなぁ…


男の勝負みたいなものを期待してた人には肩すかしに近いのではないだろうか…


闘ってるというより華麗に舞っている…という印象なんだよね。


だから、倒れた相手を観ても、痛みや悲しさを感じられない…確かにやられるかやられないかのハラハラ感はあるけど、それだけなんだなぁ。


まぁ、思ってたのと違うからって席を立ったりはしないけど、闘いの後に痛みや悲しさを感じられないと、映画に入り込めないし、ただ美しい映像を鑑賞してるだけの時間になってしまう。


でも、映像が美しくない映画だって、いっぱいあるから、それに比べれば、まぁねぇ…(^-^;


闘い自体はヘビーなはずなんだけど、サラッと楽しめる映画になってる。


中国武術の映画がデート映画に(°°;)


帰宅後、たまたまWOWOWで「グランドマスター」の紹介番組を放送していたのだが、主要演者のトニー・レオン、チャン・ツィーイー、チャン・チェンは毎日何時間もの練習を重ね、映画の準備をしたのだという。


男も女もない。唯一の女性、チャン・ツィーイーは、トレーナーに付きっきりのサポートを受け、体を作っていったのだ。


トニー・レオンは数度の骨折を克服し、チャン・チェンに至っては、自分の演じるカミソリが興した流派の大会でなんと優勝までしてしまったのだという。


なんだ、このスゴい取り組みようは…


単に形を学んで、それらしく見せるのではなく、自分の体に動きを刻みつけて、撮影に臨んだのだ。


もう、ビックリだな(^_^;


中国人は中国武術にとりわけ思い入れがあるのだろうか…


日本で、例えば、柔道の映画を作るとして、クランクインの何ヶ月も前から、体を作り、一通りの動きや流れを体に染み込ませて撮影に臨む役者はどれだけいるんだろう。


そうした、体を作りきってきた役者達を迎えて、ハードな闘いより、闘いの中に見える美しさに重点を置いたなら、それはウォン・カーワァイ監督の考え抜いた思惑なんだろう。


それが好きかどうかは、また別の話。


「レッド・クリフ」で初めて知ったチャン・チェン…相変わらず、ステキでした。どこか、韓流のキム・ナムギルに似た風貌ですが、私はチャン・チェンの方が好き(^_^)v