今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

スタンリーのお弁当箱


やっと、観られた!!シネマート様々です(^-^;


ホント、申し訳ないんだけど、観たい映画を全部観られるほどの経済力はありませんから、どうしてもサービスデー頼り(~。~;)?


シネスイッチ銀座は、とても良い映画を上映してくれるんだけど、レディースデーが金曜日という大穴で…(・_・;)


金曜日はいろいろと忙しい我が家にとって、シネスイッチ銀座だけでの上映作品は、なかなか…


評判が良かったから、観たかったけど、DVDまで待つかと諦めてたんだけどね…


シネマート新宿で上映してくれるならと行って参りました(^_^)v


まず!!


良かったです!!


タイトル通り、インドの小学校に通うスタンリー君のお弁当にまつわるお話。


公立小学校は給食が当たり前の私たち日本人。世界の国々ではそれは様々…スタンリー君が通う学校では弁当が必要。


みんな、それぞれ持ってくる弁当には、その子の生活環境が反映している。


お顔がふっくらしていて穏やかな笑顔を見せる少年アセム君(名前はあやしい…)は、そりゃあ豪華なお弁当(゜o゜;それこそ、1人では食べきれないので、いつも誰かにお裾分け…でも、彼のふるまい方は嫌味が無い!!


素晴らしい!!


そんな少年達に囲まれているスタンリー君。最初はお言葉に甘えてご馳走になっていたんだけど…


結婚のために休暇をとった担任の先生に代わってやってきた教師に目の敵にされ、弁当を持ってこない生徒は学校に来るなと言われてしまう。


この教師こそ、人の弁当にたかってる。挙げ句の果てにそのメニューが素晴らしいからとアセム君の弁当に狙いをつける。


スタンリー君の仲間達は、知恵を働かせて、代理教師の目を欺き、こっそりとスタンリー君にお弁当のお裾分けをする…


スタンリー君の仲間は、みな純粋で優しい心の持ち主。スタンリー君が目の敵にされていることが許せない。だから、彼らは、スタンリー君を必死で守ろうとする。


彼らは、なぜスタンリー君がお弁当を持ってこられないのか、そんなことは考えはしない。多く持っている人間が手を差し伸べれば良いのだと、当たり前のように弁当をみなで分け合う。


皆が「公平」であること。


そして、持つ者が持たざる者を助けること。


それが彼らの当たり前…


ムンバイの50もの学校の代表が一同に会してダンスを披露するステージのオーディションが行われるが、学校を休んでいたスタンリー君は、代表になれなかった。踊りが得意なスタンリー君こそ、学校の代表になるべきだと考えた仲間達は、直接練習場に行けとスタンリー君を後押しする。


子供の正義感と言うか、子供達の熱い心に胸打たれる。


そして、コレをきっかけにスタンリー君はおんぼろ弁当箱にお弁当をいっぱい詰めて登校するようになる。


でも、学校の先生も仲間も真実を知らない。仕事で遠くに行ってた両親が帰ってきて、弁当を用意してくれるようになったというスタンリー君の話を素直に受け止める。


多分、校長先生は全てを知っていて、スタンリー君の思いを支えてくれてるんだろうな、きっと。


ラストで、明かされるスタンリー君の真実にはなんとも言いようのない悲しさが…


純粋な子供達の世界は、いつしか歪んだ現実に突き当たる。インド社会の「現実」をも、ちゃんと描いて、ただ感動を与えるだけでは終わらせない。


精一杯背伸びをしているスタンリー君が、真っ直ぐに生きていけるようにと祈るような気持ちで映画館を後にした。