今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

韓国ドラマ「相続者たち…」その3


社会的弱者として特別な配慮の元に奨学生として入学してくる生徒を帝国高校の生徒達はあからさまに蔑み、罵倒する。


弱者を助け、弱者の側に立つことは自らも弱者として生きることを宣言することに他ならない。


あまりに極端な縦社会の構造。


遠慮の欠片もない子供の世界で、学校カーストはどんな決まりよりも辛辣で徹底している。


感情的な演出に長けている韓国ドラマならではの極端な描き方…


もう日本のドラマでは目にすることもない…視聴者がうるさいからね(;^_^A


ウンサンも明日は我が身の立場で傍観するしかないいじめの現場。









ウンサンが被害者である彼を救うためにとった行動が、タンを苛つかせる。


そして、ウンサンのバイト先に乗り込んで、苛つく原因である自分の思いをはっきりと口にして、ウンサンに問う…いや、命令だな(゜o゜;)


「本気でオレを好きになれ」


それまで、口に出来なかったその思いをはっきりと示したタンは、今まで以上にウンサンにかかわっていく。


当然、ウンサンへの風当たりが強くなり、さらにそのことがタンを苛つかせる。


その繰り返しの中で、少しずつ2人の距離は縮まって行くのだけど…










さぁ、ここから怒濤の…(^-^;)


好きな人に素直に接することが出来ないヨンドは、タンが必死で守ろうとするウンサンへの興味を明らかにいじめにしか見えない方法で表現する。


タンのいない隙に食堂で自分のテーブルにウンサンを座らせたヨンド。


ヨンドの本心など理解できないウンサンは恐怖で身動きが出来なくなる。


自分がみなのいじめの対象になる社会的弱者という立場にあることをタンが秘密にするよう仕向けた彼女にとって、ヨンドの自分への関心は恐怖以外の何物でもないはずだ。


ヨンドの前でうち震えるウンサンを見たタンが黙っていられるハズもない。


そんなタンを見て、攻撃を留めるヨンドでもない。


そして、ヨンドはタンが一番苦しむ方法でケリをつける。


タンに手を引かれてテーブルを離れたウンサンに足をかけ、転ばせたんだ。


ウンサンに手を出された時のタンは見境なんて言葉は通じない。普段の穏やかな顔は一変し、一瞬で狂気の色が目に宿る。


それを必死で止め、食堂から連れ出してくれと頼むウンサンがいたから、多少の冷静さは取り戻すけど…


この時のタンの激昂ぶりが周りの生徒達にどう映ったのか…


タンがウンサンに惚れているということが周知の事実となり、帝国グループの次男坊という誰にも負けない学校カーストのトップに君臨するタンの唯一の弱点をさらけ出すことになる。


これで、より一層、ウンサンはギリギリのところまで追いつめられていくのだ(T^T)


ウンサンを落ち着かせるために屋上に連れ出したタン。


ウンサンの携帯にヨンドからの着信。


ヨンドも子供だ。あんな風に追いつめて、なんで電話なんて出来るんだ?やっぱり、高校生だから?


無視しても、何しても、結局、自分の立場を知っているヨンドの攻撃を避けられないのだと痛感したウンサンは恐怖で震えが止まらない。


そして、電話を取ろうとする。


タンは自分への攻撃の為にウンサンが利用されることをなんとしても阻止したい。そして、なんとしても守り通したい。


電話に出ようとしたウンサンを止めるためにキスをする。


まさに口封じ(*'▽'*)


そして、常軌を逸した発言。


「出るなと言った電話には出るな。かけてきたヤツも殺す」


ホントにウンサン絡みだと見境も何も無くなってしまうこの男。


ある意味、正直で真っ直ぐで、でも怖い。


こんなにウンサン100%の男が、どうやって生きていくのか…


それが、これから先のドラマで大きなポイントになる。










屋上でのキスは、2人の思いを明確にしたけど、その分困難もはっきりと見えてくる。


冷静さをよりはやく取り戻したのはウンサンで、怒りがおさまらないタンは校内中を探し回り、ヨンドに手をかける。


自分の大切な者への攻撃に、タンは冷静さを失い、その怒りは一気に頂点に達する。


これまで、感情を表に出すことが許されなかった少年が、1人の人との出会いで「人間」になっていく。


彼の以前を知っている者達は、おそらく、タンの変化を理解できないだろう。


理解できるのはそのスイッチを入れたのはウンサンだということだけだ。


特別なことは何一つない普通に惹かれ合う高校生としての出会いが、タンには許されない物だったから、だからなによりその出会いが大切だったんだろう。










しかし、ウンサンはタンの思いを簡単に受け取れない。


当たり前だ。


タンは持てる者、ウンサンは持たざる者…この違いは、ウンサンには大きすぎる。


タンにはきっと理解できない。


たとえ、好きだとしてもそれが何になるのか、より現実的な答えを求めるウンサンはタンを好きだと言うことが生きる糧にはならないと…


結局、自分をがんじがらめにする家庭の問題も解決出来ないタンにウンサンを守りきれるワケがないと突き放す。


タンもショックだろうけど、好きな男にこんな風にしか伝えられないウンサンは誰を恨んだらいいんだろう。やってられないよね。


それでも、生きていかなきゃいけないんだから…


感情を揺り動かすような出来事も人もウンサンには不幸でしかない…


そんなことを高校生で理解しなきゃいけないなんて、ちょっと可哀想すぎる(T^T)


タンも少しは冷静になって、大人の対応が出来れば良いけど、彼のこれまでを見ればそんなの無理(>.<)


でも、結局…













様々な引っかかりを一気に解決するために、強引な方法を取ったヨンドのせいで、タン自身もウンサンとの距離の取り方に答えを見つけ出せなくなる。


他人の中で唯一、タンが庶子であると知るヨンドは突然タンの家を訪問し、隠された母と偶然帰宅したウンサンと出会う。


もう隠し事も無いと思ったのか、ラヘルとの婚約も意味の無いものだと明確に示したタン。


でも、そのことが公になれば、これまた追いつめられるのはウンサンなんだけど…


タンはタンで、必死に道を探してるんだろうことは理解できるけど、結局ウンサンの目線に立ってないから、ウンサンを苦しめるだけ…


それに抗議するウンサンにただ感情的になるだけのタン。


屋上でのキスから、2人の関係は微妙に変化していくけど…


より前に進もうとするタンとより現実に目を向け、夢から覚めようとするウンサンとの心の距離は余計に広がってしまってる。


タンはウンサンから拒絶され、駄々っ子みたいに頑なになっていく。


これでこれなんだから、今後ウンサンへの攻撃が激化したら、この男死ぬな…って(^_^;


あぁ、「花男」みたいになってくのかな…って。


放送前、作家さんが絶対の自信を持って、「花男」とは違うのだと言い切っていた。


この辺りから、そのお手並みを拝見しようと思うようになった。