試写会にて鑑賞。
天下のフランソワ・オゾン監督の最新作。
私、オゾン監督の作品って、1本しか観てない…
でも、その1本で思ったのは性描写(実際の行為の描写だけでなく、性に対する登場人物の感覚が妙に奔放というか…汗)があっけらかんとしてる。
どうもそこが私には馴染めなかった。
で、今回はどうかというとまさに!!
物語は夏のバカンスにやってきた家族の風景から。海辺で出会った青年に処女を捧げた17歳の主人公の少女は、自分の住む町に戻った後、セックスへの欲求が高まり、携帯で連絡を取りながら、売春を始める。
いわゆる素人娼婦だ。
彼女は、大人の目から見れば、思いっきり無防備にその世界に飛び込んでいく。
当然、イヤなお客にも出会うが、彼女はなぜかへこたれない。それどころか、どんどんと深みにハマっていく。
中でも、最初の相手であった父親以上に年の離れた初老の男とは何度も逢瀬を重ね、互いを思いやっていた様子さえあった。
そして、その男が初めて彼女に体位を指定して行為に及ぶ。その結果…彼は亡くなり、怖くなってその場を離れた彼女は娼婦であったことを家族に知られてしまう。
なぜ、そんなことをしていたのか…彼女の母親は理解できず、娘の状況などお構いなしに、自分が傷ついたことの責任を娘に要求する始末だ。
このダメ母が彼女を追い込んでいたのだろう。
ダメ母のクセに男には困らず、娘に対応できるだけの若さがある。
そこが娘にとって、どうしても相容れない部分なんだろうなぁ…
結局、少女が救われたような表情を見せたのは、亡くなった男の妻が彼女を呼びだして、男の亡くなったホテルの部屋へ一緒に出向いて過ごした時だ。
男が死んだことがきっかけで彼女は性行為自体を受け入れられなくなり、娼婦を止める。
果たして、このまま行くのか…
こうして、17歳の少女の四季をスクリーンで追うこと…
正直、どうでも良い映画だった。オゾン監督は、やっぱり私にはよく分からないし、理解できない。
主人公の少女の思いには全く共感できないし、彼女の母親(私も母親という立場にあるが…まぁ、息子しかいないけど…汗)にも共感はできない。
試写会だから、観たと言える映画で、普段なら自分のチョイスにかからない。そして、試写会のおかげで良い映画に出会えたという思いも抱けない。
残念。
2時間も無い上映時間が長くて長くて、仕方なかった(>.<)