感動作だとの評判を耳して、劇場へ…
ディズニー映画としてアカデミー賞で数多くの受賞を果たしている「メリー・ポピンズ」
その「メリー・ポピンズ」の完成秘話を当事者たるディズニーの全面協力で映画化。
「メリー・ポピンズ」の原作を読んだ娘にせがまれ、映画化すると約束したウォルト。
原作者のトラバース夫人にコンタクトを取るが、全く相手にされない。そして、20年の歳月が流れる。
少しだけ、感触が良くなったウォルトは後一押しとトラバース夫人をアメリカまで呼び寄せ、映画化に向けて話し合う。
トラバース夫人は、なかなかどうして、頑固者で一切の妥協を許さない頑なな女性で、ディズニーの夢の世界を作り出すために様々な力業を発揮してきたウォルトにとっても頭を悩ます「商売相手」!!
そうなのだ。ウォルトは最初あくまでも商売人なのだ。
ところが、トラバース夫人の頑なこだわりに彼女の思いを感じ取り、「メリー・ポピンズ」に隠されたトラバース夫人の真実を知る。
不遇な最期を迎えた父とまだ子供だった自分との関係にいつまでもとらわれていた彼女は、ウォルトの商売人としての手を借りて、その呪縛から解き放たれる。
あくまで商売人としてのちゃっかりさを最後まで無くさないウォルトに対して、頑な頑固者として笑顔でやり過ごすトラバース夫人…
ホントの彼女らしさを取り戻すラストは、登場人物がおじさんとおばさんばっかりなのにまるで青春映画のように妙に爽やかだ(*^^)v
ウォルトから、アメリカでのトラバース夫人の「足」として重要な仕事を仰せつかった運転手と夫人との交流がまた良いのだ。
エンドロールで、映画の最初の場面に登場するトラバース夫人との打ち合わせの様子を録音したテープが流れる。
実際のトラバース夫人とのやり取りのままに脚本が起こされていることに驚きと映画制作への真摯な姿勢を感じ取ることができる。
私は残念ながら、「メリー・ポピンズ」を見たことがなくて(;^_^A
でも、既に何度か見たことがある人なら、この映画を見てから「メリー・ポピンズ」を見たら、きっと印象が一変するだろう。
胸を縛りつけるようなヒリヒリとした感触ではないし、ほんわりと心温まるって訳でもない。でも、涙無くしては観られない映画。
これはおすすめ。特に大人に。
ディズニー映画というと、どうしても子供向け、家族向けというイメージで大人は敬遠しそうだけど、これは違うなぁ…
