今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

ネクスト・ゴール 世界最弱のサッカー代表チーム 0対31からの挑戦


試写にて鑑賞…


なんか、忘れてた感動というか、都会暮らしで見えなくなってる物をきちんと見せつけられたというか…


不覚にも涙を流してしまった…


米領サモア…という国をご存知?


米領サモアよ!!


普通、サモアは知ってるよね?でも、そこに「米領サモア」という地域(米領と冠がついてるので、国ではないよね?)もあるってことは知らない人多くない?


知らないの、私だけ?


当然ながら、人口も少なくて、働く場所も少ないから、「米領」という地域性を活かし、米国本土へ渡る若者が多い。


だから、若者で成り立つサッカーの代表チームは当然ながら、人の遣り繰りでひどく頭を痛めているのだ。


合わせて、点数の差が新記録として公式に記録されているオーストラリアとのワールドカップ予選の試合結果「0 vs 31」は、全く関係の無い世界の国々に、新記録のニュースとして広く伝えられた。


実力差を痛感するだけでなく、メンタル面にも大きな影響を与えたこの試合。


それまでボランティアのコーチに頼りきりだった地元サッカー協会は、なんとしても、不名誉な記録をぬぐい去り、みなの誇りとなる「1勝」のために外国人監督を招聘し、さらには在米サモア人(米領!!)選手を呼び戻す。


ある意味、なりふり構わないこの姿勢が、みなの本気度を高めていく。


FIFA ranking204位の米領サモアがどれほどの思いをしてきたのか、ワールドカップ予選直前のチームの様子をカメラが追う。


みんな純粋な気持ちでサッカーに取り組んでるが素晴らしい。


特に「第三の性」と言われる性別の選手が登場する。このジャイアと言う名の選手。


彼はひたすらチームのために働く。彼女(彼なのかなぁ…)の姿勢が素晴らしい。先発メンバーにはなれないが、努力を怠らない。


米領サモアという地域は、そう言った他地域では特別視されるような人々にも公平に手を差し伸べる。


だから、ジャイアは自分を仲間と認めてくれるチームのためにいつも全力を尽くす。


その姿勢を見抜いた監督が、ジャイアを先発に抜擢し、長い長いトンネルを抜け出すきっかけを作る。


結果…


ワールドカップ予選は一次予選で敗退してしまうのだが、チームは念願の1勝をあげ、FIFA rankingで200位以内に入ることが出来た。


おそらく、日本のサッカーを見慣れた私たちには、彼らのサッカーのレベルについてはある意味驚きとなるのだろうが、今の日本代表選手たちには、彼らのような純粋な気持ちはほとんど無いだろう。


それは仕方ないこと…


でも、忘れてはいけないことでもある。


この映画、ワールドカップ開催前に見ておいた方が良いかも!!