今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

フューリー


やっと観に行けた。


既にちっちゃいスクリーンに移動になってしまった「フューリー」


ホントは日劇なら未だでっかいスクリーンだったんだけど、「ゴーン・ガール」とハシゴとなると時間的な都合と席の状況で、仕方なく地元で鑑賞。


小さいスクリーンとはいえ、お家のテレビで見てるのとは違うからそれなりの迫力はあったけど、これは可能ならより大きなスクリーンで観る事をお勧めします‼


今まで戦争映画は数多くあったけど、戦車が主役級の位置に登場する作品って少なかったと思う。


映画「レバノン」は戦車からの兵士の目線を中心に描かれた映画で、あれも新しいなって思ったけど、「フューリー」はさらにまた新しい感覚。


戦車同士の戦いを描いてたり、戦車を中心に展開する戦闘を描いてたり…


そして、なにより戦車からの銃撃の描き方だ。弾丸の発射口から白い煙が上がって、銃弾が敵方に到達してまた白い煙が上がるのが今までの描き方。


ところが、「フューリー」は違ったぞ‼煙じゃない。閃光が走る。観てる側は銃弾の道筋を追えるのだ。閃光がピューって走るんだから‼


連射が始まると凄いことになるわけだ。「ダダダダダダッ」という決まり事みたいに一様な音だった物が、「シュシュシュシュシュッ」「ビューンッ」「ビシュッ」と閃光と共にいろんな形で描かれてるのだ。


お話は戦争物だから、多くの人が死ぬし、かなり残酷な描写もある。


ただ、この戦車の戦闘の描写には手に汗握っちゃう人はいっぱいいそうだ。それくらい斬新だと思う。


そうそう、ちょっと「えっ‼」って思うような無残なシーンもあるんだけど、一連の過酷な戦闘シーンの流れの中で描かれていくので、そこに留まることが無いので、引っかかることが無い。


これもR指定付かなかった理由?何の指定も付いてなかったので、気になってたんだ。


銃撃シーンは結構カメラが遠めだし、兵士の遺体へのカメラも少し遠目から流れの中で捉えていくし…


さぁ、そう言った本編に付随する感想はここまでにして、いよいよですよ。


あっ、その前に。かなり前から特報や予告編観て、それだけで感動してたんだけど(笑)その感動(ブラピの「It's my home」って言うとこね…)もこの映画を観たかった理由の1つではあるんだけど、実は最大の理由はマイケル・ペーニャが出てることなんだ。好きなのね、私、マイケル・ペーニャが(笑)


では‼


「理想は平和だが、戦争は残酷だ」


ブラピが語る名言です。実際にブラピが耳にした言葉で、ここではアドリブだったと言う。


まさに、この映画を端的に語ってる。


ある日、ブラピが車長を務める戦車「フューリー」に新任の副操縦士がやってくる。


過酷な戦場を共に戦った愛すべき仲間の死を受けて、配属されてきたのは、タイプライターとしての訓練しか受けたことのない新兵。


新兵ノーマン以外は、長く車長ダンと共に戦線を生き延びてきた。右も左も分からない砲弾の音にびくつくような若者に彼ら歴戦の強者は容赦ない。


この彼がフューリーに仲間と乗り込んで、戦場へ向かっていったまさに「その日」を私達は目にする。


あれほどオドオドしていたノーマンが、一人前の兵士の目つきになり、狂気の世界を生き抜いていく。


殺らなければ殺られるという命の崖っぷちを進むことで、彼はたった1日で変貌を遂げる。


ずっと続く緊張感。


絶体絶命の場面で、最後の指令「十字路の死守」。


仲間の戦車はもう全てやられてしまい、彼らしかいない。しかも、フューリーはもう動かない。彼らはそこで戦うことを選択する。これはもう狂気の選択としか言いようがない。


あの場面、例え逃げ出そうとも、それは一時しのぎにしかならないことは誰よりも彼らが知っている。


彼らはそういう毎日を送ってきたのだ。仲間を守ると約束した車長ダンのもとで…


そこが彼らの「ホーム」だから。


良かった、この映画。戦場での物語を変に美化してなくて、奇跡の生還なんか無いリアルな戦場の緊張感を垣間見れる。


ひたすら続く緊張感が人をどう変えていくのか。ノーマンの姿から垣間見れる。


互いの信頼の元、命を預け合う男の物語。久々の骨太な映画じゃない?


まだ観てない人は是非‼


最後に、一緒に観た相方に私の感想を言ったら、「はぁ(・_・?)」って顔されたんだけど…


ブラピが演じたダンとシャイア・ラブーフが演じたバイブルは単に仲間としての強い絆だけで結びついてたんじゃないよね?


途中奪還した町でささやな休息をとった彼ら。その時、ダンはノーマンに特別な時間を与えてやる。いつ死ぬか分からない戦場で彼に生きる希望を与える為だったのか…


その「特別扱い」にいつもと違う反応を見せたバイブル。そこで、あれっ?って。あれは嫉妬だ‼


ネタバレで申し訳ないけど、ラストでバイブルを抱きしめるダンの姿も印象に残る。


私の邪推?でも、私にはそう見えたけどね。あれだけの過酷で凄まじい時間の中で、そんな思いが芽生えても絶対おかしくないと思ったから。


でも、相方はいつまでも(・_・?)って顔してました(笑)


あはははは‼‼‼


是非(ง •̀_•́)ง