今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

ベートーベンは凄い‼全交響曲全曲演奏会


既に、年末大晦日の一大イベントになってるベートーベンの全交響曲全曲演奏会@東京文化会館(上野)


今回も7月にチケット争奪戦の末、やっとこさ手に入れたチケット。


実は1つ気がかりが…


前回も前々回もなぜか私達の隣の席だったおじいさん。杖を片手に歩くのもやっとという感じで、座席通路の出入りの時は、隣の私だけでなく前や後ろの席に倒れ込んだり、手すり代わりに前の女性の髪の毛を引っ張ったり…


なぜ1人で来たのかと首を傾げたくなる状況のおじいさんで、しかも明らかに病人の風体…


おそらく風呂だって入ってないんだろう。とにかく、昼の12時〜午前0時までのほぼ半日、鼻をハンカチで塞いで、鑑賞するという地獄を味わった。


同じお金払って、これはないよね。


ここ数年、このコンサートのことが知れ渡ってきたのか、以前より席を取るのが難しくなってきた。


東京文化会館で持ってるチケットも限られてきて、希望の席を取りにくい。そんな中でやっと手に入れた席の隣に…


体が不自由な人がコンサートに来るのをどうこう言ってるんじゃないのです。


多くの人が楽しい時間を過ごすためのコンサートだと言いたいのです。おじいさんだって、まわりの人から冷たい視線を浴び、座席の出入りさえままならなければ、楽しくないはず。


せめて、誰かが付き添うとか(これは、その御家族の問題ではあるが…)、ハンデのある方用に出入りのスムーズな席を用意するとか、運営上、新しい対応を迫られているのではないかな…


一応、コンサートのアンケートにも書いて提出してきたけどね。


そして、今回、ヒヤヒヤしながら、席に着いたら、おじいさんは全く別の席で、私個人としてはホッとした反面、この度隣になった人の大変さを思うとね…


さて、前置きが長くなってしまった(笑)


昨年までの休憩時間を使って、楽器の特徴などを説明してくれる時間は一切無くなり、純粋に休憩時間となった。


第一番から「第九」まで。岩城宏之メモリアルオーケストラの素敵な演奏で楽しい時間を過ごしました。


コンサート・マスターはN響の篠崎さんv(^v^)v


今回のメンバーも、もちろんN響メンバーを中心にしてるんだけど、木管金管メンバーN響以外の人が多く参加してました。


弦楽器にも昨年より別な楽団のメンバーが多くなってた気がする。


楽団に所属してる演奏家はみなそれぞれ首席を勤めている人ばかり。そうでない人もそれぞれコンクールでの受賞経験が多い人たち。


その人たちがオーディションを受けて、この日を迎える。


そう考えただけで盛り上がっちゃう。


第一番からトップスピードで演奏が始まり、圧倒されます。


ところが、今回の私はどうしたことか、二番から四番までは半分近くウトウトしちゃって。α波出まくりの演奏だったのかな(笑)


休憩明けの五番。これはもう鳥肌もんでした。


引き続き、六番もあるというのにスタンディングしそうになった(笑)


五番の凄さに圧倒され、六番で一休み、七番でさらに圧倒され、八番でまた一休み(笑)


そして、お待ちかねの「第九」


今回もソプラノは森麻季さん。相方は彼女が大好きなので、大喜びです(笑)


今回は休憩時間を十分に取ったせいか、演奏会自体が押してしまって。第九終了後も結構あっさり終了。


この度も全てのタクトを振った小林研一郎さん。「炎のコバケン」という異名を持つだけあって、情熱的な指揮ぶりです。


指揮台の上で少し頭を垂れ、ちょっと前屈みになりながら、両腕をだらりと下げ、リズムを刻む独特の姿勢。


トントンと足でリズムをとるような、跳ねるようなその姿。


あの後ろ姿を見るだけで、こちらも心が躍るようだ。


毎年、プログラムの最終ページに次回の案内が印刷されている。そこには、1年後の大晦日にまたコバケンが指揮を執ると…


でも、今回は次回の案内のページが無い。当然ながら、次回の指揮者についての案内も無い。


また、途中、コンサートの企画者である三枝成彰さんが挨拶に登壇され、休憩時間を短縮し、もっと早く終了させろというクレームがあったと…


おそらく、終電などの問題なんだろうね。ありがたいことに、我が家は最悪なんとか歩いて帰れるし、都内の主要路線は終日運転だから、大晦日でも最寄駅までの足の確保は出来てるから、怖くは無い。そうでない人も多いのだろう。


その時の三枝成彰さんの回答が、あくまで指揮者と演奏家からの要請で、より良い演奏のために必要な休憩時間であると言っていた。だから、ご容赦下さいと。


つまり、三枝成彰さんの企画するこのコンサートは演奏する側にとって、とてつもなく過酷だということだよね。


そうなると、年齢的なことも頭を過ぎって、次回もコバケンで見られるのかなぁと…


そんな一抹の不安を感じながら終演を迎えた。


そして、終演後は、これまた恒例になっているコンマス篠崎さんを中心とする代表メンバーによる「ニューイヤー・ミニ・コンサート」


ロビーで1曲‼


これで、全て終了。


時間が長いので、お尻も痛くなるし、席によっては足が痛くなってしまうこともあるけど、1年に1度くらい、音楽に浸り切る日があっても良いよね?


正直、今でもチケット争奪戦なので、これ以上大勢押しかけると大変なんだけど、この素晴らしさを広く伝えたいとも思う。


ほんとに素敵なコンサートで1年を締め括り、同時に1年をスタートさせる。


この度も元気に参戦出来て、本当に良かった\(*´▽`*)/