今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

パイレーツ


韓国映画はとにかく韓流スター目当てのおばさん連れが多いので、サービスデーに行くとお席環境が滅茶苦茶悪い。だから、平日にしたんだけどなぁ_| ̄|○


予告編だって、次に観る映画を決める重要なポイントなんだから、しっかり観たいのに、普通の声でヒソヒソ話╮(╯-╰")╭


エンドロールに入るや否や再び普通の声でヒソヒソ話(−−〆)


自分のイチ押しのスターしか興味無いし、それ以外はどうでも良い人たち。


まさに「パイレーツ」の劇場は、そんなおばさん連ればかり…


特に私の2つ先のおばさん連れが絵に書いたような典型的な韓流おばさん…


後ろのおばさんは、スター様のアクションが佳境に入ると私の椅子を蹴る、蹴る。


幾分若い人が多かった「海霧」より、やっぱり年齢層高い今回の方が始末が悪い。


なんだかなぁ〜


観賞環境は酷いものでしたが、映画そのものは面白かった‼


エンターテインメントって、まさにこういう映画を言うんじゃないのかって感じのスピード感溢れる楽しい映画だった。


お話は、朝鮮王朝の始まりの時代。イ・ソンゲが朝鮮を統一した直後、高麗の顔色を窺いながら、王位に就いた頃。


韓国の人は王朝物好きだよねぇ。


高麗から朝鮮王朝を認めると下げ渡された金印(「こくじ」のこと。この字は変換出来ないので、悪しからず)を海を渡って持ち帰る途中、船がクジラの親子と遭遇する。


慌てた官吏たちは、おとなしく泳いでいたクジラに攻撃を。


これに怒った親クジラが舟を遅い、高麗からの金品一切合切を飲み込んでしまう。


もちろん、一番大切な金印も。


そこで、クジラを捕まえて金印を取り戻そうと官軍が海へ乗り出す。


金になりそうな話とくれば、海賊だけでなく、山賊までが海に繰り出す始末。


大海原で、クジラを親子捕獲のための格闘が始まる…


海賊の船長は極悪非道な男で、船乗りたちの不興を買っていた。女性でありながら、武術に長けた副船長を慕う者たちは彼女と共に袂を分かつ。


そんな彼女たちの元に登場するのは、現王イ・ソンゲの元を去った武官出身の山賊だった。


剣の実力は右に出る者がいないほどの腕なのに、やる事なす事どこか抜けている。


そんな彼のまわりにはそのマヌケぶりまで含めて、彼を信頼している仲間たちがいる。


官吏の狡さ、官軍の非道、海賊船長の横暴…


力を持った者たちの醜い面ばかりが語られる中で、山賊たちの登場するシーンはホッと出来る。


どんな圧倒的なサスペンスやバイオレンスであろうと、役者を追うシーンには必ず笑いが差し込まれる韓国映画


この度もまさに‼


これまではただ、カッコ良さだけが前面に出てた気がする主演のキム・ナムギル。本作は、上映前の本人のインタビューでも語っていたとおり、コミカルなシーンが多い。


剣を持った時の凛々しさとは大きなギャップ。どこか抜けてて、愛すべきキャラを演じる彼。上手いなぁ〜と。


脇を固めるベテラン俳優たちに胸を借りて、これまであまり見たことの無いキム・ナムギルを楽しめる。


一方もう1人の主演、ソン・イェジンさん。相変わらず、可愛らしい表情。でも、今回はその1番のウリを封印し、アクションの最前線で頑張っている。


韓国映画界は容赦ない。キム・テヒも可愛いだけじゃなく、しっかりアクションを演じさせられてたし、ハ・ジウォンもハードなアクションをこなして主演をはっている。


ソン・イェジンさんもご同様。


もちろん、スタントの吹き替えはあるだろうけど、元になる形を本人がしっかり演じきらなければ、上手くいかない。


十分に対応してたと思う。


結局、クジラを捕まえることは出来ず、金印も戻っては来なかったけれど、民は高麗の顔色を窺うような王を望んではいないのだとイ・ソンゲの枕元に立って語る山賊の頭領の言葉がこの映画の全てなのね。


朝鮮王朝成立の激動の時代に、時の流れに乗り切れなかった不器用な武官の冒険活劇という位置付けで良いかしら?


ただただニヒルに口元に浅い笑いをたたえるキム・ナムギルより、仲間に呆れられながらもイザという時は頼りになる天然ボケ山賊の彼の方が全然良いなぁ。


また、脇を固める俳優陣が豪華です。


演技力の高い俳優さんばかり。


ちなみに、オ・ダルスssiもご出演。小狡い官吏役で登場してました。こういう役はもうハマリ役( ´ ▽ ` )ノ


船の映像やクジラの姿。なにより、広大な海の様子、さらにはアクション。これは、やっぱりスクリーンで観た方が絶対です‼