今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

ハイネケン 誘拐の代償


タイトルと言い、出演者と言い、劇場で観たいと思ってたけど、「バルト9」じゃないの〜?


あそこで普通に観るのは難しい。サービスデー無いし、シネマチネは上映回決まってるし、高いし╮(╯-╰")╭


諦めてたら、試写会に行けることになって、大喜び〜o(^o^)o


ということで、よみうりホールで試写観賞。ここ、寒いし、非常口ランプ消えないから妙に明るい中で観賞いたしました(汗)


さて、内容は…


世界的なビール会社「ハイネケン」の会長が誘拐された事件の顛末を映画化。


ってことで、まず私はずっと「ハイネケン」ってドイツビールだと思ってた(汗)アムステルダムで誘拐されたんだぁ〜って。


そりゃあそーだ、だってハイネケンはオランダビールの会社なんだから(汗)


犯人は幼馴染みというかいつもつるんでる5人組。冒頭、彼らは融資を頼みに銀行を訪れるが、その怪しい仕事ぶりから一切の融資を受けられず、行き詰まってしまう。


世の中の不景気と思い通りにならない日常にイラつく彼らは、大きな仕事に着手する。


それが大富豪ハイネケン会長の誘拐。


ただ、思いつきの誘拐でなく、警察に自分たちの素性が簡単にバレないように大きな組織と思わせるための環境作りに着手する。


誘拐を成功させるため、まず銀行強盗をし、金を手に入れ、人質を監禁する部屋を作ったり、人質を拉致するための車を改造したり…


ずいぶん作りこんでるだけど、人間が出来てないから、結局破綻することになるんだろうなぁと。


ハイネケンの会長は御飾りの会長ではない。敏腕企業家として名を馳せた人物だ。町で自分の不遇を嘆きながら酒を飲み明かして過ごす若者達にどうにかなる人物ではない。


彼ら犯人とそれを追い詰める警察。映画では警察の動きはほとんど見当たらない。パトカーで追跡するのと逮捕に現れる時くらいしか警察の捜査状況は描かれていない。


どこに取材して、映画化されたのか…どう考えても犯人側だよねぇ。


なかなか身代金の取引きに応じないハイネケン関係者や警察に業を煮やし、仲違いにまで発展しそうになる犯人たち。


その後、会長本人のメモと運転手に読ませたメッセージを送ったことで、いよいよ身代金の取引きが現実となる。


途中警察に追われ、予定に狂いが生じた彼ら。持てるだけの現金を山分けし、それぞれ逃亡を計る。


持ちきれなかった現金は埋めて逃げる。


結局逃げおおせたのは2ヶ月。全員が次々と逮捕される。誘拐事件はこれで決着なんだけど、最後に彼らのその後が文字でスクリーンに。


へぇ〜って。映画になるだけあるわって。


93分という長さも良い。テンポも良い。誘拐事件の解決に向け、語られなかった真相に迫るという流行りのテレビ番組みたいな作りじゃなくて、その顛末を犯人側からの視点で追っていくだけなんだけど、なかなか面白かった。


あくまでも、誘拐そのものだけを描いている。その後、当時1番高額だったという身代金の行方も全ては把握されていない。「事件」としては、解明されてない部分が多いのだ。


お金の追跡がなされていたということよね?


身代金を受け取るまでは、何かあればつるんでいた幼なじみ。その後、一切の関わりを持たないまま幕が閉じる。


犯罪グループによる組織立った犯罪でなかったからこそ、初期段階では警察を翻弄できたが、結局素人だからこそ、破綻したという。