今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

サバイバー


試写にて鑑賞。


ミラ・ジョヴォヴィッチはどうしても、あの映画「バイオハザード」のイメージが強くて、普通に服着て、普通の街にいると逆に違和感(汗)


強いイメージをそのまま活かした上で、外交官を演じてる。かの9.11で親友を失った心の傷。外交官として、大使館の出入国の最前線にいる自分の仕事に対する迷い。


それらのバックボーンが説明的でなく、物語の中でさり気なく差し込まれていく。


なんでも説明調の映画ばかり観てると、こういう最低限の状況提示で理想的な尺に収めてくれちゃう映画を観ると物足りなく感じたりするのかも~~~


ただ、お話はかなりヤバい感じで。これは悪い意味のヤバい。


なにしろ、犯人はニューヨークのあのお正月カウントダウンの場で爆弾テロを起こそうとしてるわけだから…


それを阻止できるのは、遠くイギリスから犯人を追いかけるアメリカの外交官1人ってのが、ちょっとねぇ〜。


イーサン・ハントだって、こんな大規模なテロは1人で阻止できないよ。


イギリスでのお話の頃は、まだ良かったけど、アメリカに舞台が移ってからはなんか嘘くさいっていうか…


街の印象かなぁ。なんか、大雑把というか…(汗)


医者は医者でも、研究者で、その研究対象は「ガス」という男。彼の妻は病気治療のためにアメリカ入国を望んだが、認められずに死んでしまった。


彼は自分の手で、アメリカに復讐しようする。その復讐心が、世界の混乱に乗じて株で儲けようとする裏社会の人間や世界的に名を馳せた暗殺者に利用される。


この辺りは、人間、愚かではいけないのだと思わされる。


全体的にスピード感で勝負した感じなんだろうけど、急ぐあまり大雑把になってたかなぁと。もう少し、細部を描いても良いのかなとは思ったけど。


人の区別がつかないというか、大使館側と捜査する警察とさらに悪役が一気にバンっと同じ舞台に立つので、整理するのが大変。


もう少し、分かりやすく整理されてたら、楽だったかなぁ。


入国の真意が疑われる外国人に対し、出入国の水際で人知れず苦労を重ねている外交官や大使館職員たち。様々な調査と分析で実際に多くのテロを未然に防いでいるとラストでテロップが。


そうした、彼らの使命感に裏打ちされた「仕事」がこの映画の主題。ラストで主人公は「これが私の仕事なのだ」とはっきりと迷いを吹き飛ばす。


こういう闘うカッコいい女性を演じたら、ミラ・ジョヴォヴィッチはホントに美しいね。


主人公を狙う暗殺者のスナイパーはピアース・ブロスナン。何を演じても、最終的にカッコいい善人なイメージの彼が、最後まで冷酷な悪役で、ちょっと驚き。


ホントはこの人も悪の組織に潜入してるんじゃないかと疑いながら観てたのは内緒。