今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

Dearダニー 君へのうた


なかなか観に行かれなくて、今週で有楽町の上映が終わりだとかってんで、頑張って行きましたよ~~~


そして、頑張って観に行って、大正解でした。


なにしろ、主人公ダニーのアル・パチーノが良い。そのマネージャーであり、親友のクリストファー・プラマーがまた良い。


やっぱり、長く映像の世界に生きていける俳優さんは確かな演技を見せてくれる。


誰もが知ってる大スターのダニーは、既に30年近く曲を書いていない。それでも、大スターでいられるのは、過去のヒット曲が未だに皆の心を捉えて離さいからだ。


さらに、既にすっかり白髪になった昔のファンが、ライブ会場に足を運んでくれるからだ。


こんな過去の遺物みたいな大スターは、その生活も破綻している。


酒と薬に溺れ、娘ほど年の違う女と暮らしている。そんな滅茶苦茶な生活を立て直す気もない。


そんな彼の誕生日にマネージャーが用意したのは、何十年も前に主人公に届くはずだった手紙。ただの手紙じゃない。大スターのインタビュー記事を読んだ、かのジョン・レノンが彼を激励する内容の手紙だ。


これを読んだ大スターは一気にそれまでの生活を切り上げ、突然旅立つ。彼の旅立った先は、かつて、コンサート中に酒に酔った勢いで抱いた女に産ませた息子のところ。


成人した息子に初めて会ったのだ‼息子は立派に成長し、建設関係で働きながら、美しい妻と多動性障害の娘を養い、父親とは全く正反対の真面目で堅実な生活を送っていた。


こんなまるで対極にあるような父と息子が、血の繋がりだけですぐに打ち解けるはずもない。


互いにいろいろあって、紆余曲折あるんだけど、息子家族を支えるために父はツアーを再開し、久しぶりの新曲にも挑戦する。


そして、病気と闘う息子にそっと寄り添う。


父親がいつも持ち歩いていたメモ用紙。何を書いているのかと思ったが、曲のアイデアばかりではなく、息子家族との触れ合いの中で、気づいた事を1つ1つ書き留めていた。


そのメモが、検査結果を聞くために極度の緊張状態にある息子の心を和らげるのに一役かうのだ。


すごいぞ、ダメ父ちゃん‼


ラストがなんて言っても良かった。


まぁ、そんなに上手くいかないだろうけど、これは、映画だから、ファンタジーで良いじゃないか‼なんとかジョン・レノンの手紙が間に合ったということだよね?