フランス映画はって言うより、フランス人がと考えるべきなのか?
妙にあっけらかんな会話が多いよね?奔放というか…
最近はフランス映画もだいぶ観るようになったから、前ほど引かないけど、日本的な感覚だとちょっとびっくりするよね。
両親の営み(汗)を子供が「やってるよ〜」的に笑い飛ばしてしまうとこなんか、ちょっとびっくりだもん。
さて、そんなあっけらかんとした何でも語り合うとある家族。
主人公の高校生は自転車でぶっ飛ばしてバス停に行き、そこからバスで学校に通う。それほどの田舎にお住まいのこのご家族。
広大な農場を家族で経営している。学校に行きながらも、しっかりと両親の手伝いをする娘。彼女もしっかりと戦力になっている。
さらに彼女には特別な仕事がある。彼女の家族は、彼女以外みな聾唖者なのだ。
家族が他の人とコミュニケーションをとるために彼女は必死で手話通訳をする。それで、全てが動いてるような…
だから、彼女は人生の全てを家族との生活から切り離すことが出来ないと考えている。そのことが、彼女を投げやりにさせている。冷めている…
何事にもやる気はない。確かに希望を持つことを許されないのだと思っていたら、そうなるよ。
そして、そんな娘に突然夢を抱くチャンスが訪れる。
ちょっと気になる男の子と同じコーラスのクラスに入り、彼女の声の良さを見抜いた教師にパリの音楽学校への受験を勧められる。
さぁ、彼女はいったいどうする?
そして、他とのコミュニケーションにおいて、そのほとんどを娘に頼っていた家族は彼女を手放すことが出来るのか?
とにかく、主人公の女の子の表情が良い。悩み、悩み、それでも自分が希望を抱けるものにチャレンジする道を選ぶ。
そして、家族も娘の歌が人を感動させている姿を見て、その歌を心で聞く。
けして、大げさに感動を呼び起こすわけでもなく、それでも、涙が頬を伝ってしまうそんな優しい映画だった。
爽やかな清々しい映画。