今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

ザ・ウォーク


この映画の紹介番組で監督が「今までの3Dと違い、奥行きを出した」と話してると聞いたので、私が考える飛び出してくる3Dとは違うんだなぁと。


普段、3D映画はあまり観ないのだけど、今回はちょっと新しいことに挑戦。


というわけで、内容。


別に寝不足の日に観に行った訳じゃないのに、前半は度々寝落ち…(•́ε•̀;ก)💦


フランス人の主人公がたまたま行った歯医者の待合室に置いてあった雑誌。そこに掲載されたニューヨークのツインタワーの美しい姿に魅了されたのが全ての始まり。


危険な綱渡りをわざわざビルの所有者にことわって準備する筈もなく、彼が綱渡りをしようと思えば、そりゃあ無許可で侵入する訳で、当然ながら、警察のご厄介になる訳だ。


今までに無い大がかりな綱渡り。模型でいくらシュミレーションしたって、その高さと規模は歩く者にしか分からない一発勝負。


まずは、計画を練り、仲間を集め、段取りを叩き込み…その下準備が語られる前半は確かに退屈って言えば退屈(•́ε•̀٥)


で、寝落ちと言う結果なのだ。けして、つまらない訳じゃないんだけど、綱渡りの緊張感を端から期待していくと裏切られる形になる。つまり、綱渡り、その時だけじゃなく、端折りながらも主人公の冒険を最初から語っていくのだ。


そして、主人公自身が語り手となり、ツインタワーを対岸に見る自由の女神の頂点に立って、もう2度と味わうことの出来ないあの時を紹介していく。


語り手の話すところは、普通、字幕で紹介されちゃう部分だね。それがあるおかげで、空を突き破るかのようにすっくと聳えるツインタワーの勇姿がスクリーンに度々登場する。


やはりアメリカ人にとって、あのタワーは大きな存在だったのだと改めて考える。


こうして始まった決死の大冒険。アメリカに入国し、準備が着々と進んでいく。


そして、いざビルへの機材搬入の頃になって、俄然ハラハラドキドキ感が一気に増していく。


ここら辺りからはもう寝てはいられない(^-^;💦


あれだけのタワーの上空に張るワイヤーは人一人では運べない重さがあり、運ぶだけでも大仕事。建築途中とは言え、警備員があちこち巡回している。


警備員と遭遇しそうになったり、ワイヤーを張るためのロープがなかなか見つからなかったり、1度張ったワイヤーがそれ自体の重みで緩んだり…


いろんな不測の事態が重なる中で、この挑戦を諦めるべきだと仲間が言い出して、いよいよ追い詰められるのだが…


実は、かつて無い挑戦に主人公自身も精神的に追い詰められているのだが、それでも最後の最後、ピンと張られらたワイヤーに向かうとそれまでの不安や焦りが一気に払拭され、ワイヤーしか目に入らなくなる。


ビルから伸びるワイヤーに片足をかけたところから、彼の目にワイヤーしか映らなくなる。この場面は薄い霧のような物が徐々に全てを包み込んでいく形で表現されている。ここは主人公の見える物を追体験してるみたいで、おぉ〜っと思った。


そして、その霧が晴れて、ワイヤー上から見る世界が監督がいう「奥行きを表現した3D」なんだろうなぁ。


高所恐怖症の私(大概の人はあれだけ高くなれば、恐怖症に陥るはず)はその映像にゾワゾワしまくり‼


背中より足先にゾワゾワ〜っと。ちょっとのけ反るくらい高所をリアルに追体験するシーンもあった。ツインタワーのそれぞれに警察が待機し始め、主人公はワイヤーの上を行ったり来たり。


もう勘弁してくれ〜、怖いから( ºΔº ;)


こんな風に「長さ」を感じたのは初めてだ*1


冒険が終わり、警察に逮捕された主人公。しかし、この綱渡りを固唾を呑んで見守っていた人々は盛大な拍手をもって出迎える。これが彼を冒険に走らせるのだなぁ。


結局、この大冒険の罰は公園でもっと多くの人に曲芸として楽しめる綱渡りを披露するというなんとも寛大でシャレたものだった…


世界の人々を驚かせた大冒険の終わりだ。


映画の中でふと見上げるとそこにあったツインタワーというシーンが何度もあった。


彼らの姿の先に、確かにツインタワーが。やはり、ツインタワーへの強い思いが、ここで生まれたエピソードを映画化することに繋がったのだろうなぁ。


3D効果については飛び出してくる系ではないので、まぁ、なんとも言えないが、上空から地上を見たシーンのあのゾワゾワ感は多分3Dによるものだと思うってことで納得してる。


これ実話なので、ワイヤーの上で繰り広げられる主人公の歩きっぷりは本当にあったこと。そう思うと、主人公は危険察知能力が0なんだろうと思う(¯―¯٥)


さぁ、冒険の旅へ…


  

*1:´∀`*