今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章


試写にて鑑賞。第一章たる1作目は気にはなれども、タイミングが合わず未見。


だから、事前情報としては、既に人生の最終章に差しかかった西欧の人たちがインドのホテルに長期滞在をして暮らしているというお話だということくらい。


第二章というくらいだから、インドのホテルに集まった人たちの新しい出発が描かれるのかな?と。


確かに予想通りで、ホテルのオーナーである青年は、長期滞在者たちとの交流を通して、自分のホテルのような存在の重要性を感じ取る。


結婚を機に、近くにあるビルを改装し新しいホテルにしようと考えるのだが…


青年オーナーのやる気は、正直言って空回り。融資を頼んだアメリカの企業から偵察に来ることを聞き、それらしい男と他の客との扱いがあからさま。


自分の結婚、突然の恋のライバルの帰還、ホテルの事業拡大、そして、母の恋愛…


彼には目まぐるしい毎日。だけど、彼だけじゃない。彼を我が息子のように優しく見つめるホテルの滞在者たちにも自分の人生の転機が訪れる。


高齢に差しかかり、自分にブレーキをかけている彼ら。でも、人生もう先は無いのだ。今、勇気を出さなくてどうする。まわりの声に支えられる新たな一歩を踏み出す。


基本、登場人物はハリウッド映画の俳優さんなので、インド映画っぽい感じはしないのかと思いきや、とんでもない。


ちゃんと婚約パーティや結婚式のシーンでは踊る、踊る‼まぁ、普通のインド映画ほどストーリー全く無視の群舞は無いけど、それでも、結婚式のステージでみんなして踊る。


長期滞在者のおじいちゃんやおばあちゃんもなんだか踊る。


観てるこちらもついリズムを取りたくなってくる。


インド特有なのか、ゆったり流れる時間とその時間を贅沢に楽しむ人たちのお話。贅沢って、けして金をかければ良いということじゃない。同じ時間をどう楽しむか。心豊かに過ごすこと、それが贅沢。


様々なインドの姿を堪能出来る。結婚式はそりゃあきらびやかな物で、感動的だ。それに比して、日常の街の風景は、むしろ色合いは地味なくらいだ。それでも、行き交う人々のにぎやかさと逞しさはとっても人間的だ。


また、主人公たちが出会うインドの人たちの心優しい姿。よそから来た人たちを暖かく迎える姿は、学ぶところがあるなぁ。


新しい一歩を踏み出したホテルに滞在する人、また朝の点呼で1日の始まりだ。


素敵な映画でした。第1作目も見てみようかな。