今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

ザ・ブリザード


リザードって大嵐ってことでOKですか?


確かに劇中に登場するのは過酷な現実ではあったけど、吹雪とかを連想する言葉がタイトルで、実際の舞台は荒れ狂う海。ん〜(。-_-。)


アメリカの地理が分からないので、申し訳ないが、この映画は実話ベースで、海に面した街が舞台。冬はあたり一面雪に覆われる極寒の街だ。


そこで、出会った男女。男は沿岸警備隊員。女は電話交換手。声だけしか知らなかった2人の出会いのシーンから始まる。


どうも、1年前に天候が悪化する中、漁に出た船の救出を断念したことが主人公には重い心の枷になっているようだ。


沿岸警備隊としても、悪天候下での救助はリスクが高く、断念せざるを得ない場合もあるのだ。


しかし、主人公は今度こそという気持ちがどこかにある。命懸けの救助を仕事としてるからこそ、上司の命令は絶対で、規律違反はしない。そんな彼が、荒れ狂う海に小さな救命艇を漕ぎ出す。


砂州」という浅瀬は波の方向を変えてしまう難所だ。普段でもそこがネックになるのに、大嵐の時にはさらに危険度を増す。


そんな難所に挑んで彼らが向かう先は、嵐の中で船体が真っ二つに折れたタンカーだ。強烈な嵐で航行不能になったタンカーが2隻ほぼ同時に要救助対象に。


居場所が先に判明したタンカーには総力を挙げて救助に向かった警備隊。しかし、船長のいる艦首側が早々と沈没してしまったもう一方のタンカーはSOSさえ発信できない。


誰にも遭難を伝えられない船員たち。この船のことを1番よく知っている機関長の機転で乗組員たちは力を合わせて、荒れ狂う海の中で活路を見出していく。


なんとか浅瀬に辿り着き、一時的に時間稼ぎをするタンカーの目の前に小さな救命艇が現れる。命懸けで荒波を越えた沿岸警備隊員たちだ。


定員12名の船に生存者を全員乗せて、羅針盤も無い中で、波に任せて進んでいく。


言葉は少ないが、彼らの思いは伝わってくる。男の映画ってことだ。


タンカーが遭難し、救助に向かうことが決まる辺りからは手に汗握る展開で、体に力が入っちゃったけど、そこに行くまでがなんだか冗長というか。


遭難と救助だけでも十分伝わるものはあったと思うのだが、主人公の恋のお話も盛り込まれ、その恋人が救助隊員の妻になる覚悟が全く無いお嬢さんで、隊長に恋人を呼び戻せと迫るとんでもなく気の強い人で、この人はちょっと邪魔くさかった(•́ε•̀;ก)💦


外国では、海で働く恋人の無事を確かなものにしようとする強さが女性の理想像なのかなぁ。日本ではこういう描き方された女性はあまり受け入れられないと思うなぁ、フィクションでは。


海が生活の一部になっている街の姿を伺うことが出来るのはラスト。街の人たちが次々と港の桟橋にやって来る。


車のライトを点け、羅針盤の無い救命艇に港の場所を知らせ、接岸した救命艇に乗るタンカーの乗組員たちを介抱する。


彼らにとっては、見ず知らずの人であっても、海で生きる人々は仲間と同じ。


こういう感動的なシーンに時間を割いてほしかったなぁ。主人公の恋愛エピソードは無くても良かったのに…私はね。


実話ベースということで、遭難と救助のシーンは淡々と描かれていたように思う。ことさら、盛り上げるのではなくて、当事者たちの状況を淡々と。過酷な状況も、何もかも。


そこは良かった。


ただ時間以上に疲れた印象なのは、やっぱり力が入ってしまったからかな(≧▽≦)ことさら、盛り上げなくても十分だった。


今回、3Dで観たけど、あんまりその効果は感じられなかった。夜の場面が多く、暗かったから余計に。


でも、なかなか良い映画でした。