今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

韓国ドラマ「キルミー・ヒールミー」(多分、前半…笑)


ヒョンビンハン・ジミン共演の「ジキル・ハイド・私」とちょうど同じ時期に同じ多重人格をテーマにしたドラマがあったと聞いていた。それがこのドラマ。


たまたまCSの無料放送で見て、私のイメージ通りのファン・ジョンウムちゃんが登場し、私には「優等生」にしか見えなかったチソン君が難しい役を熱演してる姿に一気にハマってしまった。


なかなかBSでの放送が決まらない状況でレンタル開始となれば、久しぶりの大人借り〜。最近落ち着いてた病気のぶり返し〜(笑)


とにかく泣ける。何度見ても泣ける。最終的にはほかの役者さんの登場するシーンは吹っ飛ばして、主演のチソン君とファン・ジョンウムちゃんとのシーンだけでも十分に泣ける。


そんな泣くためのドラマじゃないけどね。でも、そのくらい辛い記憶を辿るお話。韓国ドラマによくある隠された子供の頃の出会いとエピソードによって、運命に翻弄されるパターン(汗)


チソン君演じるチャ・ドヒョンは韓国が誇る財閥スンジンの唯一の後継者。ところが、彼は高校時代に留学したアメリカから戻ってこようとしない。


グループの総帥である祖母が命令しても、愛人であるためにその立場が認められない母から何度も帰国をせがまれても一切応えることなく、韓国との縁を切ったかのような彼の態度にまわりは困惑している。


彼には、帰れない事情があった。近しい家族にさえ明かせない秘密が…それが彼を苦しめる原因、多重人格。しかもその発症の原因があるはずの時期(7歳の頃から1年)の記憶が彼には無いのだ。


そんな彼が11年ぶりに韓国の地を踏む。彼にとっては不本意な帰国でしかないが、他人格によって勝手に為されたこととは言え、チャ・ドヒョンとして責任を取らなければならない。


その11年ぶりに戻った韓国で最初に出会った女性オ・リジン。この偶然の出会いが実は仕組まれた出会いだと分かるのはもう少し後。でも、2人にとっては会うべくして出会ってしまった偶然。


精神科の研修医であるリジンは、ドヒョンと何度か偶然の出会いを重ねるうちに彼の変化を見抜く。そして、彼の辛い境遇や困難を知っていく。


他人格にかかわることでリジンにも危険が及んでいくのを心配したかつてのドヒョンの主治医であり、現在リジンの担当教授であるソク医師はリジンにアメリカ留学を勧める。


他人格の中でも凶暴性のあるシン・セギがなぜかリジンに執着する様子を知り、彼女を守るためにも自分の側に置こうと考えたドヒョンは破格の条件で秘密の主治医就任を申し出る。


主治医と留学。リジンは選択を迫られる。辛い境遇のドヒョンを案じながらも、まだ未熟な研修医である自分に彼の主治医は荷が重い。そう考え、ドヒョンに断りの電話をかける。しかし、その電話に出たのは初めて出会う他人格ヨソプ。


ソク医師によると「自殺志願者」である彼は、結局ヌナもヒョンを見捨てるのだと言い、今から死ぬ勇気の無いドヒョンに代わり、自分が命を絶つと宣言する。


1時間以内に見つければ死ぬのを止めても良いというヨソプを必死で探すリジン。なんとか見当をつけて探し出したビルの屋上で今まさに飛び降りようとする彼を見つけ、体当たりで食い止める。


ここは前半の大きな山場。ヨソプに体を奪われ、意識の泉の奥深くに封じ込められたドヒョン。彼の耳に必死に叫ぶリジンの声が届く。


こんなことで死んではいけない。今まで必死に生き抜いたのは何のためか。ヨソプを止めて。出てきて、チャ・ドヒョン。


涙を流し、彼を必死で呼び戻そうと叫ぶ彼女の声でドヒョンは目覚める。


ドヒョンにとって、そんな経験は初めてだった。自分が他人格によって体を奪われ、危険にさらされた時、誰かに呼んでもらいたいという願いを抱くことになるが、でも、それによって危険に晒されるのはその誰かも一緒だ。


リジンにこそ、その役を任せたい反面、彼女を自分の世界に引き込むことの不安に悩むドヒョン。結局、自分の思いを封じ、彼女の安全を選んだ。


彼女となら、自分はただの怪物として生きる今までを変えられるかもしれないという強い思いを寸でのところで押し留めた。


そして、主治医の申し出を自ら取り下げ、自分は「怪物」なのだと言って立ち去る。


ドヒョンの心の深い闇。誰の理解も得られないなかでの孤軍奮闘。リジンは結局彼の力になることを選ぶ。足を踏み入れたら最後2度と抜け出せないドヒョンの心の深い闇に自ら立ち入ろうと…


2人の仕組まれた偶然の出会いが実は運命だったと気づくのはもう少し先の話。


リジンは24時間体制でドヒョンに対応するため、不本意ながらドヒョンと同居することになり(韓国ドラマにありがちな、なぜか同居…笑)、精神科医であるにもかかわらず、会社では秘書としてサポートすることに。


多重人格が発覚した11年前から公私にわたってサポートしてきたアン室長に対してもけして声を荒らげることなく穏やかに対応してきたドヒョン。


他人格に対しての怒りや苛立ちもけして人にむけて発してこなかったドヒョン。


その彼がリジンには自分の素直な気持ちを表現していることにアン室長は気づく。


痛い時は痛いと、違う時は違うとはっきり感情を出すドヒョン。


本人は気づかない変化に一早く気づいたアン室長は言う。彼女を失うなと。


まさにそれが彼を大きく変えていく。辛い状況になると心が耐えきれなくなり、他人格がその思いを担うこれまでのドヒョン。他人の顔色を伺い、波風を立たせないようにひっそりと存在してきた彼が耐え忍ぶだけでなく、しっかりと立ち向かっていくようになる。


リジンとの出会いが彼を大きく変えていく。ドヒョンにとってかけがえのない存在になっていくリジン。


他人格はドヒョンの心の傷が生み出した存在だ。だから、彼らは元々ドヒョンの心の中にいたのだ。それぞれがパズルのピースのように集まって、ドヒョンという1人の人間になっていくのだと語るリジン。


誰1人彼の真実に寄り添い、語り合おうとしない家族の中で、ドヒョンの心の痛みに気づき、暖かい励ましを届けるリジンを好きにならないわけはないよ。


医師と患者という立場を守りながらも、互いに信頼を寄せ、その絆を強くしていくドヒョンとリジン。


自分の知らないうちに2人の繋がりが深まったことを知ったシン・セギはドヒョンがもう2度と戻りたいと思えないほど彼の世界を壊してやると息巻いてやりたい放題だ。


しかし、リジンはそんなセギに1つ1つ噛んで含めるように伝える。他人格がドヒョンに代わって現れた時、好き放題できるのは全ての責任をドヒョンが一手に引き受けているからだと。


だから、心が弱くて自分の辛さの肩代わりを他人格に委ねている訳では無いのだと。


セギは怒らない、暴力をふるわない、ドヒョンの名誉を守るという3カ条をリジンから提案される。リジンの言葉が絶対ルールのセギにとってこれはなんとしても守らなければならない。


こうして、他人格とドヒョンとの間でリジンを交えた新たな関係が出来上がってくる。


最低限の我慢をしてドヒョンの代わりに出社するセギ。ドヒョンの多重人格発症の原因を彼は知っているようだ。セギの発言を通して、ドヒョンがなくした記憶の中にリジンが存在していることを知る。


いったい、過去に何があったのか…


ドヒョンとリジンは少しずつ核心に迫っていく。2人でいることでそれぞれなくした記憶が蘇り始めるのだ。


そして、一足早く記憶のほとんどを取り戻したドヒョンは気づく、暗く冷たい本家の地下室で存在を消された少女がいたことを。ずっと自分の記憶だと思い込んでいたのはドヒョンの父親によって暴力をふるわれ、いつも震えていた少女の恐怖を少しでも分かち合いたいと強く思い続けた結果だと。


その少女がリジンだと気づいた時、彼はリジンの手を放すことを決意する。自分といて、辛い過去をすっかり思い出してしまう前に…


2人の辛い決断にあって、リジンの双子の兄リオンが手を差しのべる。


彼は7歳だったある日、それまでの記憶をすっかりなくした少女が妹になった。その妹は同い年で2人はその日から双子になった。地下室を怖がる妹を支え、仲の良い双子の兄としてリジンをすぐ側で守り続けた。


そして、たまたま耳にした両親の話からスンジン財閥が妹の出生に関係しているらしいことを知る。そこで、アメリカに行ったきり戻らないスンジンの後継者をリオンのもう1つの顔、覆面作家オメガの新作の取材と称して調べに行ったのだ。


その帰路、彼は取材対象のドヒョンと同じ飛行機に乗り、出迎えた妹をも巻き込んで偶然を装って知り合いとなる。


この出会いが必然の出会いだったことはその後の展開を見れば分かる。そして、その必然の先に辛い悲しい記憶があったことで、ドヒョンは何よりも愛したリジンの笑顔が消えるのを恐れ、リオンの力を借り、全てをリセットする。





あぁ、ずいぶん長くなっちゃった。


ひとまずここまでにしておきます(汗)ホントに1話ずつあらすじ&感想を書いてしまいそうだ(笑)久しぶりにハマった状況がバレバレです。


でも、レンタル版は再編集版なので、話数は25話。オリジナルの20話とは区切りが違うから。オリジナル版は後々ネット配信サイトとかで登場するかしら?やっぱり、オリジナルの話の展開が見たいものね。


6月からのBS11の放送が楽しみです。


感想後半は、またいずれ、後日。