今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

バンクシー ダズ ニューヨーク


せっかくアップリンクに来たので、時間的にハシゴが可能な作品をチョイス。


観て良かった(*´∀`)♪


バンクシーという名前は以前アカデミー賞で監督として聞いたことがある。


芸術家としての彼の作品はいわゆる壁の落書き(ごめんなさい)が有名なこともその時知った。


ただし、夜中に少年がこそこそとスプレー缶で書いてる絵を想像してたら大間違い。もう芸術の域に達しているというか、もう芸術だ‼


昔、横浜の方で、高架下の落書きを見たことがある。文字が大きく描かれ、色とりどりの絵が壁に踊っていた。


バンクシーのそれはさらに先を行き、壁アートだけでなく、様々なオブジェなど想像を超えている。


そんなバンクシーが1ヶ月の間、ニューヨークを舞台に作品を発表すると公言した。彼の作品はTwitterに発表され、彼の出したヒントを元にファン達がそのありかを探し求める。


他人の敷地に入り込んで製作される絵やオブジェ。どんなにファン達が情報網を駆使し、大急ぎで辿りついても目の前で消されてしまうこともしばしばだ。


まさにバンクシーの巻き起こした喧騒をこの映画は追っていく。


取り壊されたり、塗り潰されたり、そんな事はバンクシーにとって既に織り込み済みのことなんだろう。


さらにはバンクシーの作品を勝手に売りさばこうとする者も現れる。


結局、こうした騒ぎ自体も彼の作品の一部となっているのだと語る美術関係者や記者。


物凄い高値で取引されるというバンクシーの作品。壁の絵をラバーで覆いイタズラや盗難を防止している場所があると聞いたことがあるが、この映画でも実際に建物の持ち主がそうやって保護しているものもあった。


ただ、この映画が公開された当時、ニューヨークの作品は品評会でお披露目されたにもかかわらず、取り引きすらされていなかったらしい。作品のあったその場での騒ぎはあっても大きく報道されることはなかったようだ。


認知度が低ければ、高い金を吐き出す層の人々の関心を引くこともない。


壁の落書きや他人の敷地に立ち入ることなどは「犯罪」だとするニューヨークの街側の立場からすれば、この騒ぎが注目されることはあまり嬉しいことではないだろうから。


バンクシーは作品の中で、自分の主張を繰り広げる。それには賛否両論あり、みなが賛同するものばかりではない。


そんな現実も映画では紹介されていた。後追いになるけれど、自分もバンクシー探しをしてるようで楽しかった。