今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

疾風スプリンター


自転車ロードレースの世界を描いた映画。監督のタンデ・ラム氏はスポーツ系の映画監督というワケではなさそうだけど、なんとも爽やかな青春映画に仕上がってると思う。


学生の青春映画というんじゃなくて、若者が自分の「道」に全てを賭けて突き進むパターン。


自転車ロードレースで凌ぎを削るアジア系チームの奮闘を描いている。


1段上の世界的なレースを目指すレーサー達がアジア圏のレースで力をつけていく様を追いかける。


勝負事だから、選手間の熾烈なエース争いあり、どんなことをしても栄誉を手にしようと画策する悪事ありで、輝かしい表彰台の裏で繰り広げられる人間模様が描かれてるが、ドロドロしそうな部分を意外とサラリと描いてる。。


この辺をドロドロと描くと爽やかな後味は無かったろうな(^▽^;)ドロドロは映画の尺では無理だろうから、爽やか路線で良かったのだろう。


若いロードレーサーたちが中心のお話だから、普通に恋愛要素が盛り込まれてたんだけど、そんな時間があったら、レーサーたちの苦悩にもっと重点置いた方がラストのそれぞれの選択もより納得できたのにと思ってしまった。


恋愛要素に時間が割かれ、選手達のバックボーンがサラーっと終わっちゃったのが物足りないかなって…


弱小チームのエースが世界的レースへ足がかりを得て行くんだけど、そのエースってのが、「あれ?どっかで…」と思ったら、チェ・シウォンssi!!


入隊前に自転車の映画撮ってるって言ってた、アレはこれだったんだぁ(笑)完璧な「エース」を演じるシウォン。役者の時って、妙にカッコいい役が多いんだけど、もっと笑顔の多い楽しい役も素敵なんだけどね。


まさか、シウォンが出てるなんて思いもせず、スクリーンに彼が登場して、初めて知ったので、嬉しい誤算*´▽`)b


日本では絶対に撮影許可が下りないような街中でのロードレース風景や俯瞰映像によるレース模様。自転車に乗るレーサーの目線や足元の映像は物凄い迫力。


これらの映像が単なるCG頼みじゃないのは、エンドロールで流れるメイキング映像でよく分かる。


出演者達が自転車での山登り訓練に汗を流すシーンもあれば、レース風景を撮影中に転倒するレーサーたちの傷だらけの様子などが次々と…


物語としての映画と合わせて、ドキュメントとしても凄い短編を楽しめるのだ。


映画自体のラストはちょっと出来過ぎかなと思うけど、十分面白い。アジアの明るい系の映画です。