今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

マグニフィセント・セブン


かの日本を代表する映画監督、黒澤明氏の代表作「七人の侍」。それをモチーフに7人のガンマンが荒野を駆け抜ける西部劇「荒野の7人」。


2つの名作をリメイクしたのが、この「マグニフィセント・セブン」。


今の時代にも理解しやすい形の登場人物の設定。なにしろ、リーダーが黒人で、正体不明の東洋人やインディアン、メキシコ人もいる。今どきだ。いろんな人が手を携えるのだから。


かつての名作に親しんだ人たちには、7人の男たちが荒野の街で命を賭けて戦う「理由」が今一つに感じられるかもしれない。


確かにそれは大切な動機だから。でも、細かいことまで描かなくても、十分伝わるだろうという「線」をどこに置くか。それは監督の視点で決まるから、そこが引っかかっちゃうとダメかも。


全く同じ筋でのリメイクでは無いので、これはこれで別な映画として観たら良いかなと。


こういう戦う映画は、正義の側がもちろん魅力的なことは絶対だけど、悪役にホントにイヤらしい悪辣さや憎らしさという別な意味での魅力が無いと弱くなってしまう。


残念ながら、この作品は悪役が今一つ。だから、正義のために戦う7人が妙にカッコよく、綺麗に描かれてる印象が強くなってしまう。


そこだけかなぁ。


ヒロインの強い意思を感じさせる瞳も素敵だった。ちょっと、私が苦手なジェニファー・ローレンスに似てる気がしたけど、自分の街を守るため、精一杯自分を鼓舞して必死に銃を握る姿はカッコ良かった。


そして、なにより、7人と街の人々が力を合わせ、街を守る最終決戦。久しぶりに王道の西部劇を観た気がする。


一発必中のガンマンの戦い。普段、銃など持ったこともない街の人々を戦力にするためにいろんな工夫を重ねての銃撃戦。スクリーンから目が離せない。


劇場内はかつて西部劇全盛の頃にそれらを観てきた世代のおじさんが多かった。きっと、彼らもスクリーンに目が釘付けだったに違いない。


私も小さい頃、父親と一緒にジョン・ウェインの出てる西部劇やマカロニ・ウェスタンを夢中になって見てたので、なんか見入っちゃった。


多分、2時間以上あったとは思うけど、全然気にならなかった。


デンゼル・ワシントン、カッコ良かった〜。すでにいい歳の彼が、あんなにカッコ良いと若手はもっともっと努力しないとね。。。ただ、走る姿はやっぱりちょっと年を感じさせてたけど(~_~;)


とにかく、私は面白かった。