今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

エリザのために


ルーマニアの映画です。ちょっと耳にしたところでは、娘を思う父親の暴走を描いたらしい。でも、ほぼ単館上映。ヒュートラ有楽町では公開時から1日1回上映╮(๑•́ ₃•̀)╭だから、頑張って観に行きました。


可愛い一人娘は、成績も良く、今度の試験で合格点を取れば、イギリス・ケンブリッジ大学へ奨学生として留学できる。


閉塞感漂う街、というより国を抜け出せる大いなるチャンスだ。ところが、試験の直前に事件は起きる。娘が暴漢に襲われたのだ。


レイプされる寸前に助けられたので、怪我は大したことはないが、心には大きな傷を負った。


父親は何としても、今の生活から抜け出させることが娘の幸せなのだと頑なに信じている。だから、傷ついた娘を立ち上がらせて、試験会場に向かわせる。


普段の成績なら何の心配も無いが、動揺が残る娘を思い、彼はそれまで誠実だと評判が立つほどの紳士だったのに、警察署長の友人を介してコネや賄賂で裏工作をして、何としても娘の合格を勝ち取ろうとする。


その父親の行為に娘が反発し、すっかり冷えきった関係の妻から三行半を突きつけられ、教師をしている愛人には今後の関係について不安を訴えられる。


警察病院の医者だけに他の人より良い生活なんだろう。だから、愛人を持てたりするんだ。娘にまでその存在を知られ、ある意味父親としての威厳が全く無くなっていく。


立派な紳士が、娘の試験のために裏工作をしたことで、司法の追求を受けるまでに転落してしまう。それほど、娘が大切なのだ。


なんだかなぁ。。。


結局、父親の奔走はまるで意味を持たず、娘は自分のやりたいように進路を決めることになった。


ある意味、ブラック・コメディなのか?


コネや賄賂が横行してるのは、彼らがある程度特権階級の人間だからなのかと思ったが、どうもそうではないらしい。賄賂や謝礼でお金が飛び回るのは「ルーマニアだから…」と彼ら自身が口にしていた。


そうやって、今のルーマニアの現状を分かってる人が見ると面白いのかも。正直言うと、父親の奔走と娘の反発を中心に描いた話がいったいどこへ行くのかと。。。だから、何が言いたいんだ!!と思ってしまった(^▽^;)