今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

お嬢さん


なんだか、のんびりした感じのタイトルですが、あのパク・チャヌク監督作品です。


あのってどの?って思うかな?「オールド・ボーイ」の監督です。私はバイオレンス系は苦手なので、未見ですが、ハリウッド進出作品の「イノセント・ガーデン」は劇場で観ました。


オールド・ボーイ」とはイメージの違う妖しい系の映画で、どちらかと言えば、本作に近いかも。


タイトル通り、「お嬢さん」のお話。お嬢さんなんて呼ばれるのは、やっぱり金持ちの娘で、日本の統治下にあった朝鮮で広大な屋敷に住む日本人の娘を巡る話。


3部構成でなり、1部は、お嬢さんの侍女として屋敷にやってきた若い娘の視点から語られる。彼女は泥棒稼業で身を立てた母に育てられ、母亡き後も詐欺師集団に身を寄せ、その片棒を担いで生きてきた。


彼女は見たこともない広大に屋敷に1人暮らす孤独なお嬢さんの側に片時も離れずにいる。それは、彼女が屋敷にやってきた理由のため。


しかし、次第に本来の目的を見失っていく。それほど、お嬢さんに惹かれていく!!


2部では逆にお嬢さんの視点から描かれる。お嬢さんは、屋敷に出入りしていた胡散臭い「伯爵」と知り合い、ある提案を受ける。


小さな頃に両親を亡くし、莫大な遺産を引き継いだ後、朝鮮にいる叔父夫婦に引き取られたお嬢さん。


裕福な叔母の財産目当てで近づき、「日本人」になった叔父。今では日本名を持ち、広大な屋敷を自分の物にし、叔母亡き後は彼の欲望を充たす妖しい楽しみに耽る。


叔母が死んで、叔父はさらにその欲望をむき出しにした。なんと、お嬢さんを妻にしようと言うのだ。


お嬢さんは、これまで一歩も敷地の外に出たことはない。なんとしても屋敷を抜け出し、自由を得て、叔父の呪縛から逃れたい。伯爵の提案は、渡りに舟。でも、お嬢さんの心に微妙な思いが芽ばえ始める。


そして、3部。上手く屋敷から抜け出したお嬢さんたち。その手引きをしたカドで叔父に捕まり、拷問される伯爵。私、バイオレンス苦手だから、この辺はほとんど見てない(汗)


叔父と伯爵のやり取りと日本に逃げ出したお嬢さんと侍女との密行とが交互に。全3部で、お嬢さんの今までが分かるという仕組み。


1部で語られなかった部分が2部で明らかになったり、構成が上手い。確か145分の長丁場なんだけど、長尺を感じさせない。この辺りはさすがだなぁと思う。


本国では成人指定されての上映ながら400万も動員してるそうだ。韓国映画は超大ヒット作は1000万動員を超えるから、まぁ数字的にはそこそこのヒットと言えるのかもしれないが、成人指定でこの数だから凄いわ。日本でも+R18指定で公開だそうです。しかも、メイン上映館がシャンテです!!TOHOシネマズスゴイじゃん!!


韓国映画では、女優さんの脱ぎっぷりが潔すぎ!!連ドラに普通に出てた女優さんが、映画になるとサラッと脱いでしまう。そこには驚かされる。今回も…


あんまり、サラッと見せちゃうので、CGじゃないのかと疑いそう(汗)妖しい雰囲気の中で演じる彼女たち。でも、イヤらしい感じより、美しい感じなんだよね。


また、女優陣の日本語はなかなか。早口の時はちょっと怪しくなるけど、普通の会話では十分に伝わる。男性陣の日本語の方がちょっと。。。でも、朝鮮の人が日本語を喋るようになったという設定だから、まぁお話的には問題ないのかも。


最初に侍女を屋敷まで届けた車の運転手の日本語が1番上手。「まだ寝てていい」という一言で、顔も出ないから、あれは後から当てたのかな?


お嬢さんの日常と旅立ちを追う映画だけど、お嬢さんの日常がなんとも妖しく変なので、心してご覧ください。。。でも、一応、ハッピーエンド!!