お初のユーロスペース鑑賞。試写会で2階のユーロライブには何回か行ってるけど、3階の劇場は初めて。スクリーン1の144席の劇場で観客はたった3人で、ほぼ貸切り状態(汗)
観やすい劇場でした。今どき珍しい整理番号順入場の自由席制。
さて、本編は。。。
ラオスで医療提供のため診療所で活動している青年。過酷な勤務に冷静な判断も出来なくなっている状況を見た同僚から休暇を勧められ、診療所に配達に来る地元の男の車やバスを乗り継いで、コーン島へバカンスにやってくる。
到着した日、ついつい深酒した青年は、同じ酒場で地元の女性に酒を大量に飲ませている旅行者と出会う。
飲ませ過ぎは良くないと注意するなど、医師としての正義感で意見するのだが、親が議員だというドラ息子に何を言っても無意味だ。
女性を縛り上げてレイプしたその男を止めるために殴りあった結果、殺してしまう。
そこから、彼の逃亡劇が始まる。医者としての冷静さなど欠片も感じられない。とにかく逃げる。最終的にアメリカ大使館に逃げ込むのだが、そのシーンを観て、言葉も通じない異国の地で、たとえ正当防衛だと訴えても、相手には聞き入れられないのではないかと感じた。
彼は、異国のそう言った環境下で働いてきた。だからこそ、逃げたのかもしれないと思い至った。
この映画を観たら、簡単に異国に行ってはいけないと深く心に刻んでしまう(汗)ホント、怖い。
言葉が通じない。多少のコミュニケーションはとれても、基本的な文化が違うのだから、互いの意思の疎通が図れない可能性もある。そんなところにガイドブック1つで出かけるなんて、私には出来ないとあらためて感じた。
そして、主人公の青年は暫くの間、収監され、国と国との交渉の結果、ニューヨークへの帰還が認められる。
誰憚る事なく、涙を流す彼の姿をみるとその過酷な日々の緊張感が伝わってくる。
しかし。。。
ふと目にした新聞記事で、彼が大きな決断をするラスト。そこで、初めて「邦題」の意味が分かる。原題は「RIVER」だったけど、この映画は邦題の方が内容にマッチしてる。確かに主人公の逃亡劇において、川の存在は大きかったけどね。「川」の持つ意味もストーリーに深く関係してると思うけど、でも、今回は見事な邦題だと思った。
前半の逃亡劇のハラハラ感は結構面白かった。公開館が少ないのが残念。。。