今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

まともな男


試写会にて鑑賞。


スイス映画だそうで、あまり馴染みが無いのたけど、どんな感じかなぁと。監督はミヒャ・レビンスキーさん。長編映画2作目の監督さんで、日本公開初作品がこの「まともな男」だそうです。


普通の家族。主人公のまともな男が夫で、小説家の妻と15歳の娘の3人家族。夫婦はちょっと倦怠感漂う関係になっている。


そんな時、以前から知り合いの管理する山荘へ出向き、自分は娘とスキーを楽しみ、妻は1人の時間を得て仕事に励むための休暇を取る。


ところが、娘と同世代の上司の娘を預かり、旅に同行させたことで思わぬ旅になってしまう。


オープニングでカウンセリングを受ける主人公が登場する。酒に酔い、問題行動を取ったらしい。酒に飲まれるとキレる男の物語らしい。。。


酒に飲まれる男は自分の行動に反省もするが、どこかその発端である相手に対する恨みも抱えている。そんな悶々とした状況から抜け出そうとするかのように家族との休暇に出発だ。


旅先で思わぬ事態が勃発し、男はなんとか丸く収めようと奔走する。自分の思惑通りに行かないときは、必死でごまかして、ウソにウソを重ねていく。


そのウソがとうとうバレそうになった時、男はそれまで断ってきた酒に手を出し、全てを無かったことにするために爆発する。


ブラックな映画。途中、男の突拍子も無いウソに思わず笑ってしまうのだが、これは、普通の男があらゆる問題を丸く収めるために「まともな」行動を取ろうとして、とんでもない結果に辿り着いてしまうという、なんともブラック・ユーモアに、いやユーモアと言うには過激な映画。


男の暴走が少しずつ加速していくまでの間は、少々冗長に感じるが、男の空回りが始まると一気に最後まで突っ走る感じで面白い。


あの親子は。。。あの娘は。。。そして、まともな男はどうなるのか。。。


楽しい旅の終わりはなんとも曖昧な結末で、観た人なりの結末を思い描けるかな。