今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

君を想って海を行く


どこで見たのか…予告編がとっても良かった!!


そして、私がよくお邪魔してる映画関係のお仕事に就かれている方のブログで、「扉をたたく人」がお気に入りの方にはと薦められてた。。。


有楽町ヒューマントラスト…


小さい映画館だけど、いろんな映画を上映してる…


「アイガー北壁」はここで観たな…


場内は、初回にもかかわらず、半分以上の入りで、静かな注目は集めてるんだなぁ〜と。


「扉をたたく人」は移民の問題を取り上げてた…取り上げるというより、日常の生活の中の「移民」の人達との接点を描いてた…


「君を想って…」は難民…


どの国も難民の扱いには苦慮している。そうした背景を持つ、フランスの街がお話の舞台。。。


トラックに隠れ、海を渡り、イギリスに不法入国する者があとを絶たず、警戒が厳重になり、トラックの荷台の二酸化炭素量を計測し、人の存在を発見する機械まで導入される。


難民達は、二酸化炭素量を調節するため、検問所まで来ると頭からビニール袋をすっぽりかぶり、計測をやり過ごす…


主人公のイラク出身のクルド人難民の17歳の少年は、フランスへの道中、トルコで拘束された時に、ビニール袋を被せられ、何日も放置されたのが、トラウマになり、トラックでの脱出は断念せざるを得ない!!


彼は、目の前に広がる「海」を見て、泳いで渡る決意をする。


どんなに泳ぎが上手い人間でも10時間はかかる海峡を渡ることになる…しかも、そこはタンカー行き交う危険な海…


彼は街のプールで、なけなしの金でレッスンを受け、海を渡るための泳ぎをマスターする。


そのプールのコーチと重ねた交流が、いつしかコーチの心を動かしていく。。。


少年は海の向こうのイギリスに移住許可の出た「恋人」が居た。


ただ、彼女に会うために危険な海に飛び出していく…


最後は…


悲しい最後だったけど…


彼の精一杯の生きざまは、静かに静かに胸を打つ…


実際にこの世界では、これに近い出来事がたくさんあるに違いない…


日常の生活の中に自分達とは違う価値観や文化を持った人達が様々な形で入り込んでくる…


まだまだ日本人には、うまく理解出来ないお話…


だから、観ておいて、良かったし、静かな時の流れを感じられて良かった…


どうにも出来ない「現実」を目の当たりにする前に。。。


そう言えば、映画のタイトル(原題)が一番最後だった。。。


普通、洋画だって最初にタイトル出るのにね…


これは、原題が「Welcome」だから?


お薦め通りの映画です(^^)d