今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

人生、ここにあり(試写会)


かなり前にチラシを手に入れ、確かに気にはなってたんだけど…


上映館が「シネスイッチ銀座」だけだったので、スクリーンで観るのは諦めてたんだよね(((^^;)


以前、独自のレディースデー(金曜日)を設けてるシネスイッチに出かけて行ったら、かなり早く家を出たはずの朝イチの回になんとまぁグル〜〜ッと人の列(・・;)


それ以来、シネスイッチは全然…


観たいなぁ〜って思う映画もたくさんあったんだけど…


というわけで、試写会で観られるとなれば、行くだろう♪


でも、また会場が六本木だよ!!


もう、並ばなくても良いからと喜んだら、異国の地(!?)六本木!!


まぁ、おかげ様で「シネマート六本木」を覚えることが出来ました(^-^)v


さぁ、前置きが長くなりましたが、いよいよ本編!!


舞台はイタリア…精神障害のある人達の入院する病院で、較的軽度の患者達に社会復帰のための単純補助作業が割り当てられる…


彼らに割り当てられた単純補助作業は本来の彼らが持つ能力など一切斟酌せず、形として与えられたにすぎない…


けれど、彼らはそれでも良いと思ってる…いや、そういうものだと思ってる…


健常者からは思いもつかない彼らの行動…怒り、パニック、こだわり…それらを医師のコントロール下に置くために投薬治療に重きが置かれる…


こんな生活環境に置かれ、名ばかりの労働に「組合」の結成がなされ、さらに他の組合活動でやり過ぎてしまった男が飛ばされてきたところからお話が始まる…


男は、入院患者達の世界に自ら飛び込み、彼らの「能力」を見出だし、彼らに自身の「可能性」を自覚させ、主体的に生きることを明示していく…


これだけだと、お堅い推奨映画になっちゃうんだけど、本作は違う!!


もっと赤裸々に人間として生きる道を提示していく…


だからって、理想通りに行くわけじゃない…


彼らの事業の根幹をなす寄木モザイクを作成するジージョが「恋」をするところから、世の中の難しさをきちんと描く…


上手く回っている間は特に問題もなかったことが、1人の人間として、健常者と対等に生きていこうとすると、まだまだ両者の間にある壁は高い。


ジージョは壁への認識をまざまさと見せつけられ、自ら道をおりる…


その悲しさも無念さも、映画では淡々と語られ、彼らは熱に浮かされたような日々に区切りをつけ、元の入院生活に戻っていく…


嵐吹き荒れる社会との接点を持って生きる厳しい生活と入院患者として管理された楽な生活の二者択一を迫られ、彼らは自ら立ち上がり、新しい道を提示してくれた「男」を迎えに行く。


自らの意思で!!


そして、さらに前進するために新しい仲間を迎えるラストシーンは、一気に込み上げてくる!!


新しい環境にどうして良いか分からないでいる新しい仲間達に静かに歩み寄る彼らの姿がやはり希望なんだ!!


実話ベースだから、けしてきれいごとで済ませないし、お涙ちょうだいでもない。


本当に、素晴らしい映画をありがとう!!


そして、自分はどうするかと考えてみる…それが大事!!