東野圭吾さんの著作「使命と魂のリミット」(角川文庫)
ん〜(((^^;)
感想は…
とある大学病院の研修医を主人公にした小説なんだけど。
途中までは面白かった。サスペンス風で、海堂尊さんの「お医者さん(笑)」シリーズみたいな感じかなぁ〜と。
ところが…
2/3を過ぎたあたりから、あれれ?って感じで、サスペンス風の味わいがなくなってきて、ラストが見え見え…
入院患者のおばぁちゃんを自宅で看護することに消極的だった娘夫婦が、診療科が違うにもかかわらず、熱心に見舞う研修医の夕紀の姿に心打たれ、それまでの自身の姿勢を改め、おばぁちゃんの引き取りを申し出たあたりから、お話が急速につまらなくなってくる。
それまで、私の頭の中に形を成した「今回は面白いかも…」っていう積み木のような文字が、ガラガラと崩れ落ちる音を確かに聞いたよ…(((^^;)
最後までサスペンス風味で貫いたら、面白かったのに…
何が言いたいのか、さっぱり…
医師はいついかなる時も、いかなる状況にあっても、自らの使命を自覚し、全力を尽くす…
これは理想。
でも、この小説の中には、そうした理想を自らに課し、全うしようとする医師が登場する。それも1人じゃなく、2人も3人も…
確かに実際の医師達にもそうした人はたくさんいるのだろう。
まぁ、そうした人が多くいてくれないと困るわけだが…
でも、小説だから!!
良い人ばっか出てくると、逆に嘘臭くって、凄いヤダ!!
東野圭吾さんの小説は、読んでて、「絵」より「映像」が思い浮かぶ…
この小説もドラマ向きだと思うけど、海堂尊さんの「お医者さん」シリーズが、ああも大々的に居場所を確保してると難しいだろうなぁ。
あっ!!
私が知らないだけで、もう既にドラマ化されてたりして。
サスペンス風の出だしながら、途中から話がぼやけて、ラストはみんな良い人でチャンチャン!!
最後はがっかりだ。こういうラストこそ素晴らしいと思う人は別な本を読んだ方が良い!!
昔の昼メロっぽいお話だった。