「サウスポー・キラー」がご縁となり、その名を知った水原秀策さん!!
水原さんのツイッターをフォローさせていただいてることで、水原さんの最新作が、「自信作」と伺い、読んでみましたよ(^-^)v
ただ、悲しいかな、私の住む町の本屋さんでは、水原さんの本は注文しないとダメ…(T_T)
全くねぇ…読みたい本も読めないってどんなだよ!!
では、感想を。
面白〜い!!
マジ、面白い!!
「栄冠を君に」なんていうタイトルで、表紙には野球のグローブと硬球となると熱血スポ根物語かって感じだけど、違いますよ〜ん(((^^;)
確かに主人公は高校最後の夏を甲子園出場に賭けている。
彼はとりあえず不幸な生い立ち。身寄りがなく、妹と2人で叔父夫婦の元で暮らしている。
妹は頭脳明晰でかわいいらしいのだが、協調性に欠け、いわゆる不登校…でも、引きこもりではない(笑)
そんな変わった妹と金にうるさい叔父、顔色ばかりみてる叔母に囲まれた「普通」の生活を送っていた主人公。
県内ではそこそこ名の知れた投手である彼は、個人練習の場所を密かに持っていた…
その日も思うにまかせない試合結果に密かに投球練習に向かうのだが…
なんとも怪しげな男と出会う。彼の名前は「霧島」!!
本業は知らないが、存在が胡散臭い。ところが、彼は世にも知られる競争馬の馬主だという。
しかも、少年の秘密練習場を荒らしたのは、自らの目的達成のために最短距離を進むことに決め、手にかけた共同馬主の遺体を隠すためだという。
いきなり、種明かしだよ!!
え〜っ、いいのかぁ〜って思いながらも読み進む…
霧島というアドバイザーに出会った主人公は、自らも「最短距離」で人生の目的に到達しようと考え始める…
彼は、甲子園に出場し、少しでも早く大リーグに行く条件を付けてプロ入りし、今最盛期を迎える日本人大リーガーとの対戦を果たすことを人生の「目的」にする。
そして、霧島のいう「最短距離」を歩き始める…
そこからはまぁ、いろんなことが少年におき、いろんなことを考えながら、「最短距離」をまっしぐらな訳だけど、世の中、たとえ小説の中だとしても、そうそう上手くはいかないのだ!!
少年は霧島をも巻き込んで、歩み始めた「最短距離」の道を結局リタイアすることになる。
最後は師匠(!?)の霧島の首根っこを抑えて、「最短距離」の道を外れる。
「やめられない」という霧島の最後のアドバイスを少年は断固粉砕するんだけど…
どうだろう…
「霧島」はシリーズにならないかな…
少年ではなく、霧島ね♪
だって、「霧島」があり得なくて面白いンだから!!