年末を控え、お正月映画の第1弾となるのでしょうか?12月17日と23日には、注目映画がバンバン公開されます!!
でも…
どちらかと言えば、娯楽超大作というより、ミニシアター系の社会派映画に作品が集中してるような…
う〜ん。。。
超大作はあるのかもしれないけど、私が注目してるのが、ミニシアター系の映画ってことだな(((^^;)
ということで、私的第1弾として観てきたのは「灼熱の魂」@TOHOシネマズシャンテ!!
先週末公開だし、様々賞レースで注目されただけあって、劇場内は前方席を除いて、ほぼいっぱい!!
とある中東の国…
右足のかかとに縦に三ツ星のタトゥーの少年が、ゲリラ兵に髪を刈り上げられているオープニング。
場面は過去と現在を行きつ、戻りつしながら、お話が進んでいく…
ホント、申し訳ないんだけど、未だに初めて見る「外人」さんはみんな同じに見えるので、過去の物語の主人公とその人の娘で、現在の主人公が、場面転換の度にどっちだか分からなくなり、かなり大混乱(((^^;)
お話は、カナダのとある町の公証人事務所で秘書として18年働いていた母が亡くなり、家族のような付き合いだった公証人が、彼女が1人で育てた男女の双子を呼び出したところから始まる。
公証人のおじさんは2人に母の遺言状を託す。
姉には「父親を探しだして、手紙を渡せ」と。
弟には「兄を探しだして、手紙を渡せ」と。
探せということは「生きている」ということ。
2人は混乱する。
父が生きている、兄がいるなど母からは1度も聞いたことがない。
なんの手がかりもない母の遺言に弟は激昂する。
今まで、母親らしいこともせず、働きづめだった母の最後の願いがあまりに現実離れしていて、まともに取り合う気もない弟。
しかし、姉は、母の死を招いたプールでの事故の現場にいたことから、母の足跡を辿る旅に出る。
2人が全く知らなかった壮絶な母の人生を1つ1つ辿る姉の旅は、あるところで行き詰まり、弟に助けを求める。
弟はこの旅に終止符を打つために姉と合流するのだけど、友人として全てを見届けたいと同行した公証人のおじさんの協力で、彼は全てを知る…
2人の「父親」と「兄」の存在と母親の来し方…
それは衝撃的としか言い様のないものなんだけど、彼ら2人は、母の人生を受け止め、「父」と「兄」に会いに行き、母の手紙を渡す。
それはそれは、ヘビーな人生を生きてきた母親…
人生には知らない方が良いこともある。
知ってしまった彼らが今後どうやって生きていくのか…
きっと、母の慟哭を受け止めて、それでも前に進んでいく…母のように。
ちょっとヘビーで、過酷で、年末に暖かい感動を求めてるなら、絶対お勧め出来ないけど…(((^^;)
でも、あの内戦状態の続く中東の地域なら、こんな人生もあるのかもしれない。
この世に「生」を受けた2人の子供を守るために、全ての現実を飲み込んで生きた彼女の人生は、なんだったのかなぁ〜
ただ…
ただね…
あまりにも、出来過ぎな感じがするんだよね。
子供達が、母の足跡を辿る過程で、出会う人、知り得た真実がどれもこれも綺麗に繋がり過ぎな感じが…
サスペンス風に始まったお話も、母親の出産シーンで看護婦が漏らした小さな小さな一言で、その後の展開にある程度の予想が立った。
「なぜ、父と兄の2人に手紙を用意したのか…夫は最初に死んでるのに…」という疑問を抱き続けた私の中で考えた最悪の結末が、その通りにスクリーンに映し出された時、正直「あ〜ぁ」って…
あまりに話が巧く繋がり過ぎだ…ちょっと興醒めだったのは事実。
思った通りに話が進みながら、こんなにがっかりするのは久しぶり…
だからと言って、観てがっかりという映画ではない…まぁ、救いようがないってことだなぁ。
全く話変わって…
弟に面会を求めてやってきた裏社会のドンの子分達が、金属探知ゲートを通る時、赤いランプが点き、ピー音が鳴るんだけど、彼らは何事も無かったように通り過ぎ、咎める人も居ない。続いて通り抜けた弟にはちゃんと緑のランプが点く。
このシーン、唯一の笑いどこだと思うんだけど…
誰も笑わない…
「アハッ」と声を出して、ちょこっと笑った自分が、その時劇場でたった1人の孤独感を感じたのは言うまでもない!!