向井理主演の映画「僕たちは世界を変えることができない」の原作…
初めて読んだ横書きの文庫。
以下、感想…
「僕たちは世界を変えることができない」葉田甲太著(小学館文庫)
軽〜い今時の大学生が、ある日突然思い立って、カンボジアに小学校を建てちゃうお話。
映画はずいぶん前に観た…あれは9月だっけ?
まず、日本で撮影された部分とカンボジアで撮影された部分とが、まるで別のお話のように1つの映画の中に押し込められてて…
カンボジア人通訳のブッティさん本人が登場したことで、よりリアリティー度を増してたけど…
原作にはあまり登場しない4人目の「彼」が、映画ではかなり比重が高かったり、看護師志望の女子学生など名前が1度登場しただけなのに、映画では5人目の仲間のごとく描かれたり…
映画を先に観てたので、こんなもんかと観ちゃったけど、原作を先に読んでたら、なんでもっとカンボジアの現実を伝えないんだよって思っただろうなぁ…
映画の中でのブッティさんの存在感の大きさを考えると、せっかく出演してくれたブッティさんにもっといろいろと案内してもらったら、良かったのに…
原作者である葉田甲太さんは若者らしく、正直に自分の思いを語っている。
彼の捉え方は、ボランティアとして「不真面目だ」と感じる人がいるかもしれない。
彼自身もそう感じる人のいることを十分承知した上で、身の丈にあった彼らのボランティアを語っている。
ガチガチに肩肘張って、頑張っても、相手側に通じなかったら、何にもならない。
彼らの活動は、そこんとこをちゃんと押さえてる。
若者だって、やる時はやるだよっ!!
ちょっと見直しちゃうエッセイだ。
結構薄っぺらい文庫の中に、思いもよらず、「宝」の言葉が散らばってた。
若い人、読んでみましょう♪