先週、珍しく見た民放の番組で、この映画の元ネタとなった実話について、再現ドラマを交えながら紹介してた。
実際には、主人公ベンジャミンの奥さんは動物園に越してきてから、持病が悪化して亡くなったそうだ。
映画の方は、奥さんの闘病については、ほとんど触れない…
既に奥さんは亡くなっていて、その悲しみからの再生の道を模索しているところから始まる。
私は、映画の描き方で良かったと思う。
奥さんの闘病の様子も交えれば、確かに涙を誘う物語になったかもしれないけれど、映画という限られた時間の中で、家族の再生を描き、さらにはその舞台が動物園じゃなきゃいけないとなると…
今回の監督の選択はベストだと思う。
なにしろ、子供たちが良い!!
ベンジャミンの息子は、母親を亡くした寂しさに上手く対処出来ない…
同様に妻を失ったことを受け止められない父親と歩み寄る方法を知らない…
そんなどうしようもないイライラ感を彼はその姿で見せる。
上手くいかない父親と兄、その間で冷静に2人を見ているのは、まだ7歳の娘ロージー…
この子がホントにかわいい♪
しぐさ1つとっても愛らしくて、その彼女から発せられる言葉はまた鋭い真実だったりする。
パパの様子も兄の様子も彼女は冷静に見つめていて、2人に歩み寄るチャンスをくれる…
素敵な家族だ。
それは妻が存命中に出かけたピクニックの思い出を振り返るシーンでも感じられる。
この家族だったから、潰れかけた動物園を再生するという「キセキ」を起こすことが出来たんだなぁと強く感じる。
「ファミリー・ツリー」といい、この「幸せへのキセキ」といい、父親と子供たちとの新たなる出発のお話だ。
父親は大変だ!!