今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

キング・メイカー


水原秀策さんの新作なんですが、読書スランプで、ずっと本を読んでない時期に出版され、やっと読みました!!


「キング・メイカー」水原秀策著(双葉社)


以下、感想…





















水原秀策さんは、ミステリー作家だと完全に決め込んでいた私は、とんでもない間違いを!!


今度のお話はどんなミステリーかな?


とか…


今度のお話にも素人「探偵」は出てくるのかな?


とか…(((^^;)


表紙は赤地に1人のボクサー。


ボクシングの世界のお話なんだとは思ったけど、真っ赤な表紙にはちょっと驚き…


野球やサッカーを題材にミステリーを書かれてきた水原さんだから、今度はボクシングの世界の「闇」に斬り込むのね…


なぁ〜んて思ってたら、あっさり裏切られましたf(^_^;


なんと!!


ミステリーじゃなかったf(^_^;


不器用で真っ直ぐな才能ある1人のボクサーをアメリカで成功をおさめたロビイストが、自分の立場もかなぐり捨てて、世界戦へ導くお話!!


読後感が非常に良い(^-^)v


ロビイスト沖島という胡散臭い男が大活躍するのに…


彼からは「爽やかさ」なんて、全く感じることが出来ないのに…


読後に「爽やかさ」が心に残る。


不思議な、面白い小説だ。


面白い登場人物がいると、すぐシリーズ化を希望する私は、当然、沖島&弥生のコンビにもう1度会いたくなる…(((^^;)


爽やかさが全く無い主人公コンビながら、読後にスッキリ爽やかさな気持ちになれる。


ただ、ちょっとわがままを言えば…


私、ボクシングって苦手で、ルールとか分かんないから、ちょっとそこが難しかったかなぁ〜f(^_^;


そうそう…


読みながら、ボクサーの鬼塚を思い出した。


他のボクサー達がテレビに出たりして必死な時に、彼は黙々とトレーニングしてた記憶が…


そして、敗れた後もあまりにも潔い決断で、一切の泣き言や言い訳を言わずに静かに引退していった…


あんなボクサーは今どき珍しい。その彼を思い出した…(((^^;)