今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

アルゴ


実際に起こった、イランでのアメリカ大使館占拠事件…


人質となった大使館職員達…


解決までには1年以上の時間を要した事件。


その一方で、大使館になだれこんだ暴徒の目を盗み、ビザの申請に来ていたイランの人々にまぎれて、外に逃げ出した職員もいた。


大使館の緊張感に世間の目が向くなか、外に逃げた6人の職員は、カナダ大使邸に密やかに身を隠していた。


アメリカとしては、どちらも助けたいが、切迫した状況の中では、より注目度の高い大使館の人質解放交渉を優先せざるを得なかった。


交渉を間違えれば、カナダ大使邸に潜んでいる6人の職員は間違いなく、処刑され、それを匿った罪で、カナダ大使にも災いが及ぶことが確実と判断し、アメリカ主導での解決策が見つかるまで、彼らの救出は先送りになった。


つまり、身の危険を感じた彼らが自身の判断で、外に逃げ出したことで、解放を交渉できないところに自分の身を追い込んでしまったんだ。


彼らには解放の交渉はあり得ない…救出してもらうしか生き延びる手立てがない…


たまたま、彼らを命を懸けて救おうとするCIAエージェントが居たから、良かったものの…


こうした危機的状況にある時の判断の間違いは、国家をも危険に晒すんだと強烈に印象づける。


で、また、そうした困難を受け入れてくれたカナダ大使やそんな状況を打開するために命懸けの救出にやってきたエージェントに対して、6人の職員がなんと傲慢なことか…


腹立って仕方ないとは、まさにこのこと!!


前半の6人の逃げ出すことしか考えない暢気なやり取りと、大使館に最後まで残り、機密書類などの廃棄に懸命な他の職員達の緊張感の違いに、まず違和感。


本国での事件解決のための幹部達の現実を一切考慮しない救出作を練る会議…


こうした妙な違和感を感じさせる場面は相当眠くなって、必死で観てましたが、実際に、映画製作チームとしての救出劇がスタートしてからは、いや、せっかくイランにまで行ったのに、救出作戦が突如中止になったところから、突然ギアが入ったような緊張感に包まれ、手に汗握る展開!!


6人の職員を乗せた飛行機が離陸するまでのハラハラ感は、なかなかガチッと心を掴まれました!!


私は、離陸すれば解決なのかと思ってたけど、違うのね、領空を離れないと解決したことにはならないのね(^-^*)


エンドロールで、実際の職員の顔写真とその役柄についた役者の写真がスクリーンに並んで、映し出された時、みんなそっくりなんで驚いた。


フィクションではあるけれど、実在のものには、限りなく近づけようとする製作側の姿勢は、史実を追う映画ではとても重要だと思った。


そして、アメリカで偽の映画製作に力を貸した特殊メイクの第一人者であるチェンバレン氏が偽事務所の片付けをしているとき、1人の男が通りかかる…スッゴい大物俳優のカメオ出演かと思ったら、こちらも真似っこさんだったらしいです。


誰のそっくりさんだったかは、劇場で確かめてください(^_^)v