今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

ゼロ・ダーク・サーティ


アカデミー賞直後と言うことで、1日の映画サービスデーにノミネートされた作品を鑑賞(^_^)v


尺も長いし、政治的な題材を扱ってることもあるし、内容への様々な批判にさらされ、当初予想したより、映画館での扱いも悪い…


なにしろ、スクリーンが小さいし、上映回数が少ない。


だけど、あの「ハートロッカー」の監督であるキャスリン・ビグローの作品となれば、観ないわけにはいかないでしょ?


確か、かなりあやふやな記憶なんだけど、例の「作戦」終了が世界に広く知らされた直後、この「作戦」の内容も含め、それに至るまでの経過をキャスリン・ビグローが映画化するってニュースを聞いたんだよね…


正直、驚いた。


社会的にも、その作戦の全容が公表されてない段階で、しかもハリウッドで名のある監督が映画化するってニュースは、日本人にはちょっと考えられない…


その段階から準備が始まったのか、その時、すでになにかしらの情報に基づき、取材を重ねていたのか…


「作戦 」についてのニュースで、その所在はかなり以前から特定されてはいたけれど、最終的な確信が得られずに、作戦実行までにかなりの時間があり、突入部隊は、何度もシュミレーションをこなしていたと…


映画がどこまで真実を映し出しているのかは分からないけれど、作戦実行までの空白期間は100日を越していた。


こうした中で、映画としての緊張感も維持させたまま終盤の「作戦」まで、時間を感じさせることもなく、突き進む。


取り調べられる容疑者だけでなく、取り調べる側のCIA 捜査官達の心も打ち砕いていく苛酷な現場…


第一線で調査にあたるのは、なにも屈強な男達ばかりではない…


ここが、アメリカのスゴいとこなんだな…


結局、標的の所在を見つけだしたのは、その調査一筋に打ち込んできた女性調査官。彼女の分析に基づいて、実際に場所を特定したのは、彼女の執念の調査に尻を叩かれる結果となった男達…


なんだか、凄い緊張感を持続したまま見入ってしまい、気がついたら、完全に身を乗り出して観てた(^_^;


オモシロ可笑しかったワケでもなく、ツラくせつないワケでもない、ただ張りつめたような緊張感に縛られたような映画だったのに…


おそらく、綿密な取材に基づいて仕上げられた脚本だろうから、「作戦」の実行過程については、かなりリアルなんだろう。


あれだけの緊張感漲る作戦だったにもかかわらず、標的の確保だけでなく、証拠書類等の持ち出しや作戦に使用しながら、墜落のためにその場に残さなければならなくなったヘリの爆破処理など、その他の任務にも冷静に対処し、時間通りに現場を後にするシールズの面々の仕事ぶりには恐れ入った。


彼らの使命感はどこから来るんだろう。それは、CIA 調査官達も同じだな…


そして、ある意味、容疑者となった側にも使命感はあったんだろう。


お互い相容れない使命感が…


ヘビーだけれど、観た方が良い。様々考えさせられる。