今日も徒然、中洲日記

ほどほどに映画が好き。ほどほどに食べることが好き。日々気づいた事を綴ります。

バーニー みんなが愛した殺人者


試写会@中野ZEROにて鑑賞!!


正直に言いますとね、この度、試写会にご招待いただかなければ、自分では観てなかったと思うのです。


そんなタイプの映画が思いの外、面白かったりすると、とんでもなく儲かった気持ちになるから不思議よねぇ(^_-)


主演は、怪しい笑いを届けてくれる男、ジャック・ブラック!!


彼が田舎町の葬儀屋さんに職を得て、誠心誠意真心込めて葬儀を取り仕切り、遺族の心を癒し、さらには、葬儀でなくても町の人々と友好的な関係を築き上げた結果、その田舎町で誰よりも好かれ、信頼される人間になっていく。


ある時、町1番の嫌われ者の夫が亡くなり、葬儀を頼んだことが縁となり、葬儀屋の仕事のかたわら、彼女の生活全般にわたる世話を仰せつかることになる。


それまで、嫌われるばかりだった老婦人は、自分の言うこと聞く彼のことを多分、何をしても良い相手として、誤解したんだろう。


男は、老婦人の締め付けに耐えられなくなり、とうとう彼女の背中に4発の銃弾を撃ち込み、死なせてしまう。


その場から逃げ出すことも出来たのに、彼は、老婦人は施設に入ったと嘘をつき、老婦人から託された金で、町の人々に貢献していく。


結局、遺産欲しさで、老婦人と絶縁関係にあった孫娘や男に自分の仕事を奪われて嫉妬にかられた秘書が騒ぎ立てたことで、事件は発覚する。


殺害現場の駐車場に設置された大型冷凍庫の中から老婦人の遺体は発見され、警察に逮捕された男は洗いざらいを話す。


で、ここからがこの映画の特殊なとこであり、ネタバレに直結するので、簡単に…


男を信じてる町の人々は、彼を無罪にしようと画策する。


このままでは「無罪」になってしまうと慌てた検事はなんと他州での裁判実施を訴え、その地で男は終身刑の判決を受ける。


未だ収監中である男は、どこに行っても、自分の居場所を作ってしまう。彼は、刑務所でも様々な役割をこなし、皆からの信頼を得て過ごしている。


物語の進行中に、当時を知る人々が男について証言する。


彼らはなんと当時を知るご本人達なのだ。彼らは顔を出し、名前を公表し、あからさまに裁判への不服を述べる。


さらには、殺された老婦人に対する、苦々しい思いまでぶちまける人もいる。


おいおい!!と、ツッコミを入れたくなるくらいに、彼らは堂々としており、その発言も自由に思いのタケを語っていく。


凄いなぁ〜とそればかり考えていた。裁判の結果に反論する形で登場する彼らが役者では無いと言うことは日本では有り得ない!!


まず、匿名性も無いスクリーン上に登場するな考えられない。


この証言がまた赤裸々で面白い!!


男が殺人者だったという事実を聞かされても、彼らは動じない。


これだけの信頼を得ることは並大抵のことじゃない。


物語が終わり、エンドロールが流れ始めても、彼らは自説を語り尽くす。


これほどの信頼を得た男とは、どんな人物だろう。その正体が最後の最後に明かされる。なんと、主演のジャック・ブラックが刑務服を着た男と語り合っているのだ(゜o゜;


どこまでも、規格外の映画だ(^_^)v


内容的にはちょっと言いたいこともある。


男が追いつめられていく様の描写が薄いこと。殺さなければならないほど、追いつめられたようには思えなかったし…


でもまぁ、新しい視点にたった映画だと思えば…